2011年の東日本大震災を機に、ホームセンターや家電量販店、スーパーなどでも、防災グッズのコーナーが設けられていることが多くなってきた。
そこでよく見かけるのが「防災ラジオ」というもの。
機能的しては、ラジオとライトに加えて、発電用のハンドルが付いており、ケータイの充電も可能というものだ。
代表的なのは、以下の製品になるだろう。
●SONY 手回し充電FM/AMポータブルラジオ
amazonでは現在4200円の値が付いているようだが、家電量販店では5000〜6000円くらいで見かけることが多い。
多機能の上、十分に小さく、品質的にもこれを買えばまず間違いないのだろうけれども、貧乏人としては、
「ちょっと高くね?」
と言うのが正直なところだ。
同じような機能を持つ製品は、探せば1000円くらいからある。
しかし、あくまで防災目的であるならば、安物を買っていざという時に使えないのでは意味がない。
とくに充電用の手回しハンドルの部分はそれなりの強度が必要で、あまり安価な製品はこの箇所の造りが悪いものが多い。
実用に耐える価格帯としては2000円〜3000円くらいのものが手頃だろう。
個人的には、以下の二種がお勧めだ。
●「H.C.5way マルチラジオ オレンジブリック」(mont-bell)
私はこちらの製品を購入した。
同等の機能を持つ製品の中では少々サイズが大きめなのだが、ラジオ+ライトの体積、重量として考えるなら、とくに大き過ぎるということもない。
さすがアウトドアメーカーの製品だけあって、実際に手にしてみると、充電ハンドルやボディがとにかく頑丈そうなのが良い。「防災用」を主な目的とするならば、この頑丈さは貴重だ。
ラジオの感度は問題なく、スピーカーとイヤホンジャックがある。
ライトはLED3灯で十分明るく、たとえば一人用テントで点ければ簡単な作業くらいはこなせるだろう。
携帯充電機能は気休め程度で多くを期待してはいけないが、この点はどの製品を買っても似たり寄ったりだろう。そもそも災害時は携帯の接続自体が悪くなりやすい。
時計やアラーム機能もあるが、主電源を切るたびに時刻がリセットされてしまうので、これはあまり役に立たないかもしれない。
小さいがソーラー機能も付いているので、普段は窓際にでも置いておけば勝手に充電してくれるが、これはあくまで補助的なもの。
乾電池は使えないので、本体電源のメインはUSB充電になるだろう。
●「AM/FM/SW手回し発電ラジオライトRAD-V963N」(オーム電機)
とにかく多機能。
ラジオはAM、FM、短波が聴け、スピーカーとイヤホンジャックがある。
電源はUSB、手まわし、ソーラーに加え、乾電池も使える。
ライトとサイレン機能も付いており、小型でコンパクトだ。
ただ、コンパクトな分、充電ハンドルはちょっと華奢な感じがする。
防災用としてはやや強度不足かもしれないが、とにかくコストパフォーマンスの高い製品だと思う。
この手の「防災ラジオ」は有名無名含めて多くのメーカーから出ているので、一家に一台購入しておけば、防災にもアウトドアにも使えるのでお勧めだ。
記事中で紹介した2種以外にも、もっと安くてコンパクトな製品も色々あるが、できれば店頭で充電ハンドルの強度や各種機能をよく確認してから購入した方が良い。
ラジオ機能はFMだけの製品もけっこうあるが、防災として考えるならむしろFMは必要なく、AM受信の方が必須だ。
あと、見逃されやすいのがイヤホンが使用可能かどうかだ。
実際に被災してしまった場合、避難所など人が密集している場所では、イヤホンでラジオが聴けないと、周囲にかなり気を使うことになる。
購入の際は要注意!
2013年01月18日
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