先週、無事確定申告を終えた。
ここ数年、ずっとフリーの申告書作成ソフトを使っていた。
確定申告に関する基本情報を入力するだけで、自動計算で申告書のサンプルを作成してくれるため非常に便利だったのだが、昨年からダウンロード版が配布されなくなり、今年ついにweb版の公開もなくなってしまった。
まあ、色々事情があるのだろう。
仕方なく、国税庁のサイトの確定申告書作成コーナーで入力してみた。
結論から言うと、そこそこ使いやすかった。
多少入力説明に煩雑な所はあったが、国のやることなのである程度説明過多になるのはやむを得ないのだろう。
なにより「国税庁自身がこのような申告書になると言っているのだから、これで文句はないだろう」という安心感があるのが良い。
欲を言うなら、入力画面まるごとフリーソフトとしてダウンロードできるようにしてくれると、空き時間にちょこちょこ入力作業が進めやすいのだが。。。
確定申告については、去年も一度与太話を書いたことがある。
「税金の本質はみかじめ料と同じである」という認識は今も変わっておらず、むしろ強化されつつある。
脱税する程のマメさはなく、そもそも収入が低いので支払い済みの税金も微々たるものだから、申告は還付狙いでごくまっとうに行う。
所得税として支払っている額こそ少ないものの、年金や健康保険など、名前を偽装した「実質的な税金」はけっこう過重だ。
年金など、ほとんど詐欺であることがはっきりしているのだから質が悪い。
まあ、払ってはいるが、「盗られている」という意識は拭いがたくある。
3.11以降、日本という国は基本的に国民の生命と財産を守らない国ではないかという疑問がますます強化されつつある今日この頃。
合法的なみかじめ料を、好き放題に盗られっぱなしの庶民であっても、せめて反骨精神だけは保っておきましょうね。
ということで、今年もそーゆーイメージトレーニングに適した本を読み返しながら、三月は過ぎていく。。。
●「土壇場の経済学」青木雄二 宮崎学(幻冬舎アウトロー文庫)
ナニワ金融道の故・青木雄二と、突破者・宮崎学の最強タッグである。
初出は90年代末なので、さすがに取り扱っている事案や法律には時代を感じるが、ゼニに心まで支配されないためのノウハウが、きわめて具体的なテクニックで紹介されている。
この本の精神を自分なりにまとめるなら、
・ゼニで死ぬな! 死ぬぐらいなら踏み倒せ!
・業者とのゼニの貸し借りは経済行為に過ぎない。そこに道義を持ち込む必要は全くない!
こんなところであろうか。
90年代より更に経済状態が悪化した現在、再読する価値のある一冊だ。
●「できるかなV3」西原理恵子(角川文庫)
冒頭は30ページにわたって、現代日本最強の無頼派・サイバラによる非常に悪質な脱税のススメである。「毎日かあさん」とは一味違う極道ぶりが、いかんなく発揮されている。
追徴金1億円をヤクザそのものの手口で値切り倒し、ついに2千数百万まで圧縮することに成功する姿は、笑いを通り越して痛快そのもの。
ここまで国税にケンカを売ったらタダではすまず、この本の一般読者が参考にできる手口は一切無いと断言できるのだが、それを貫徹して面白おかしくマンガに描いてしまう所に、とてつもない凄みを感じる。
数あるサイバラ作品の中でも屈指の出来だと思う。
2013年03月23日
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