神戸元町の書店「海文堂」が、今月いっぱいで閉店するという。
原因はやはり営業不振。来年の創業百年を目前にしての終幕とのこと。
学生時代からたまに足を運んでいた書店だ。品揃えに面白みがあって、他の大型書店にない雰囲気が好きだった。
すぐ近くを南京町や高架下商店街が通っていて、休日の散歩で立ち寄るのにぴったりだった。
その名のとおり海事関係が充実していたので、近年はこのカテゴリ海の参考図書を物色しに行くことがよくあった。
出版不況が取り沙汰されて既に久しい。
ネット通販や電子書籍の充実とともに、街の書店が先細りになっていくのは、もう止めようがないだろう。
デジカメの普及とともに街の写真屋さんが消滅してしまったこと、PCの普及とともに街の印刷屋さんが消滅してしまったのと同じことが、これから数年間でバタバタと進行していくだろう。
ともかく、老舗中の老舗の閉店だ。思い出のある人は、9月中に「お別れ」をしに行くことをお勧めしたい。
神戸と言えば、メリケンパークで野外展示されていた帆船・サンタマリア号の再現船も、老朽化と維持費を捻出できなくなったことが原因で撤去されてしまったそうだ。
90年代初頭から震災にも耐え、ながらくメリケンパークの「顔」だったと思うのだが。。。
港街神戸のイメージを担ってきた要素が、少しずつ落葉するように抜け落ちていくようで、寂しさを感じる。
2013年09月10日
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