吸盤を買った。
トイレのではない。
健康グッズである。
肩、腰、背中などの凝っている部分に貼って吸引し、血行を良くして凝りをほぐす効果がある(とされている)。
整体治療で行われている吸引の簡易版で、「吸い玉」と呼ばれているものだ。
5年ぐらい前まで、同じようなグッズを愛用していた。
近所のスーパーのワゴンセールで二個セットのものを購入し、「揉む」「押す」などの圧迫刺激を基本としたマッサージとは別種の快感にハマっていたのだが、樹脂製なのでさほど耐久性がなく、確か2年ほどで破損してしまってそれきりになっていた。
工作好きの絵描きなので、普段からどうしても細かな作業が多くなる。
近年はPC操作に費やす時間も増えている。
歩くことは大好きだがスポーツにはなんの興味もないので、体が固くなりがちで、昔から肩凝りにはよくなっていた。
三十過ぎてからは腰痛も加わり、マッサージチェアなどを出先で見かけると、とりあえず座る習性を持つに至った。
工作好きの絵描きなので、人体の構造、とくに骨格や筋肉の付き方には詳しい。
自分で言うのもなんだが、手先が器用で鋭敏なので、素人ながら指圧マッサージには自信がある。
自分の体でも手の届く範囲、腕や下肢などはよくマッサージしている。
しかし、どうしても届かない箇所も多い。
できることなら2時間くらいかけて、じっくり自分で自分の背中を揉みほぐしてみたい=されてみたいのだが、こればかりは永遠に叶わぬ夢である。
今回購入した吸い玉は、大小6個組を2セットで全12個!
2個だけでもあれだけの快感があったのだから、背中の全面に並べて貼ってを一気に吸引したら、一体どのようなめくるめく世界が広がるのだろうか?
熱い期待とともにamazonの配送を待った。
数日後、届いた包みを解いてみてギョッとした。
色をよく確かめずに注文したので、よりによって「青」が届いてしまったのだ(笑)
よくみるとamazonのリンク先には確かに「ブルー」と表記してある。
ほんなら写真も青にしとけやコラ!
。。。まあしかし、機能に変わりがあるわけではないと気を取り直し、とりあえず全部貼ってみる。
。。。俺、今、恐竜?
。。。もしくは怒りに我を忘れる前の王蟲?
見た目の異様さはともかく、そこにはやはり「めくるめく世界」があった!
凝った背中があっちからもこっちからもぎゅんぎゅん吸われる!
ためしに腕を回してみると、吸われ具合がぐるぐる変化する!
これは効く!
まだ未経験の皆さんには是非とも一度味わっていただきたいのだが、この健康グッズ、要注意な点が一つある。
凝っていれば凝っているほど、血行が悪ければ悪いほど、吸引した箇所が赤黒く変色して痣のようになるのだ。
要するに円形の巨大キスマークがあちこちに出現すると思ってもらえばよい。
数年ぶりに吸引された私の背中、それはもう酷い状態になった。
いけない! 怒りで我を忘れている!
さらに、私の場合は連日連夜の使用で新旧の痣が重なりまくり、背中一面百花繚乱。
それはまるで、
ジンメンの甲羅、悲しみのデスマスク(永井豪先生に捧ぐ)
あるいは、
蔵六の奇病(日野日出志先生に捧ぐ)
もしくは、
七色の人面瘡(人間椅子に捧ぐ)
。。。。。。。。。。。。。。。
はじめて見るとかなりショッキングな光景だが、心配ご無用!
一週間もすれば痣は消えるし、連続使用で凝りがほぐれ、血行が良くなってくると、吸引しても変色しなくなってくるのだ。
まあ旅行や健康診断、スポーツなど、人前で服を脱ぐ予定がある場合、その一週間くらい前からは使わない方が無難だろう。
糖質制限による減量が一段落し、「身体との対話」の次のテーマとして「固い身体を柔らかく」ということを考えていたのだが、この度その華々しい(?)第一歩である。
2014年11月27日
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