昔の貧しいブルースマンが、葉巻の箱と角材などからハンドメイドしていたという「シガーボックスギター」と同じ発想で、現代的な入手しやすい身の回りのものでギターを作るとしたらどうなるか?
そんな思い付きから、以前百均ボックスギターなるものをでっち上げてみたことがある。
そこから百均の木箱を使った弦楽器工作にハマり、あれこれ作ってみた。
百均ボックスウクレレ
百均ボックス三線
百均ボックスウクレレMk-2
様々な試作から反省点を煮詰め、現時点で出来ることを目一杯詰め込んだボックスギターを作ってみたのが、以下の作品。
全長約70cm。
コンサートサイズのウクレレとほぼ同じくらいで、ギターとしては物凄く小さいのだが、一応音程は大丈夫なミニギターのスケールをそのまま写し取ってあるので、ギターとして弾くことができる。
デザインは当ブログでお馴染みの「稲荷縁日」仕様。
写真では分かりにくいかもしれないが、中央のサウンドホールから、貫通しているネック材が見えている。
木箱自体は百均のものだが、かなり補強を入れ、側面のスリットも塞いだので、それなりに鳴る。
かなり小さいし低音弦も無いので普通のギターとは全く別物だが、金属弦の音色は楽しめるものになった。
弦は4本で、通常のアコースティックギター弦の、高い方から1〜4弦までを使っている。
チューニングはレギュラーにしておけば、通常のギターの奏法やタブ譜を、わりとそのまま参照できる。
元々の着想がブルースマンの使うシガーボックスギターなので、オープンGなどにしてスライド奏法にするのもいい。
ペグは手持ちのパーツの中から。
ネックは強度を考えてかなり厚みを持たせているが、4弦で横幅が3cmしかないので、演奏にさほど支障はなく、三味線に近い左手の握り具合になる。
フレットは例によって1mm真鍮線を貼り付けている。
2ヶ月ほどで一旦完成したものの、弦高をぎりぎりまで低く調整したり、あちこち改良を続けて、ここ最近ようやく弾きやすくなってきた。
苦労した分愛着ができて、この一年ほどではもっとも遊んだ楽器になった。
2014年12月11日
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