SF作家・平井和正先生が、1月17日にお亡くなりになっていたことを知った。
76才。ここ数年、公式サイトでも動向が見えなくなっていたので、もしかしたら体調を崩されているのではないかと思っていた。
ちょっと語る言葉が見つからない。
私の生涯で、もっとも影響を受けた表現者である。
年明け早々、生涯でもっとも多くを学んだ面受の師を喪った矢先の訃報だ。
語る言葉が見つからない。
もっとも敬愛する作家なのに、九年以上やっているこのブログで、直接記事にしたことはなかったと思う。
あまりに思い入れが強すぎると、限りなく筆は重くなる。
公式サイトの、今は閉鎖された画像掲示板に、十年以上前に投稿したイラストを再掲して追悼としたい。
あの頃、私はCGに手を染め、絵描きとして再起動を図っていた。
習作として好きな永井豪や平井和正のキャラクターを、手当たり次第に描きまくっていた。
直接のやり取りはないものの、敬愛する作家の目に、たぶん触れるであろう場である。
未熟なりに一生懸命だった。
「エイトマン」
「地球樹の女神;四騎忍」
「犬神明;Bee」
「狼のレクイエム;犬神明」
「幻魔大戦;光子と康夫」
「ハルマゲドン;高鳥慶輔」
2015年01月20日
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イラスト、拝見しました。平井ワールドの重厚さが伝わる作品のなかで「光子と康夫」の暖かさが光ってて隙です。
多元宇宙を遍く描く壮重な筆致から、市井の小さな情を描く細やかさまで、全部揃った稀有の作家でしたね。
私は、壮大な作品の中でほんの少し、キャラクターの感情が通い合うようなシーンが、なんとも言えず好きでした。
小さな女の子に仕切られてまんざらでもない康夫の表情や、犬神明と暮らした部屋を捨て、戦いに赴く前の虎4が、ドアを閉じる前にもう一度だけ振り返る様が、ありありと映像で見えるようでした。
平井さんの作品は時々本当に「絵が見える」ことがありましたね。
さて、今年の7月に宮崎県で「生ョ範義展II」が開催されるというニュースを知りお知らせにあがりました。前売りは4月ごろからという予定で、詳細は会場のみやざきアートセンターで追々アップされていくそうです。
九郎さんには言うまでもありませんけれども、原画の迫力は圧倒的です。ご都合のつくかぎりぜひぜひお運びください。
生ョ範義展先生は昨年の展示が大好評だったようですね。
ちょっと今、あまり身軽な状態ではないので、展覧会に行けるかどうかはわからないのですが、検討させていただきます。
印刷用のイラストであっても、やはり原画の持つ力と言うのは格別であることは、これまでの経験でよく存じております。何年かまえ、大河原邦男先生の原画を展示で観る機会があったのですが、ポスターカラーを塗り重ねた筆跡に感動してしまいました。
生ョ先生の場合はアクリル系の絵具をお使いのはずで、私がアナログで使っている画材とも近いので是非観てみたい気持ちはあります。