スポーツチャンバラを初体験した。
出先でたまたま体験教室が開かれており、軽く見学のつもりで会場の体育館に入った。
スポーツチャンバラについての詳細は公式サイトやWikiをのぞいてもらいたい。
エアーソフト剣とアクリル製の面を使用した、その名の通りスポーツとして整備されたチャンバラ遊びと要約できるだろう。
武器の長さ種類、打突部位も自由で、多人数による集団戦も可能。
たかがチャンバラ遊びと侮れない実戦性もそなえている非常に刺激的な競技だと、前から興味を持っていた。
他の体験参加者が指導してもらっている様子や、経験者や指導員の皆さんの試合を、非常に面白く見学していると、よほど「やりたそう」な顔に見えたのか、指導員の人に声をかけられ、稽古をつけてもらった。
一応剣道経験者なので、使いなれた竹刀に近い「長刀」を得物に選んだ。
見学して事前にわかったのは、重い防具・竹刀無しなのでかなりスピードが速いことと、打突部位が限定されていないので打ち合いというよりは間合いの攻防から一瞬で決まることが多そうだということだった。
見学中に考えていた攻防を、指導員さん相手にいくつか試させてもらう。
数度の攻防のあと、笑いながら「剣道やられてますよね、お上手ですよ」と評してくれた。
「よかったら小刀も試してみませんか? スポチャンではこれがよく使われるんですよ」
さっそく得物を取り替えてみた。
右手に小刀を持って指導員さんと対してみると、長刀と全く間合いの感覚が違う。
相手を打とうとするとかなり接近しなければならず、緊張感がある。
全く未知の間合いでじっと足を止めていると、指導員さん相手に手も足もでないのは明らかなので、とにかく足を使ってみることにした。
自分から積極的に動いて間合いを探る。
左右に移動しながら次々に構えを変えていくと、なんとか攻防を形にできる気がした。
「そうそう、そんな感じで、いかに自分のペースに相手を巻き込むかが大事なんですよ!」
実際に体験してみると、めちゃくちゃ楽しかった(笑)
私の剣道が元々オーソドックスな「正剣」ではなく、体力・体格差をスピードと戦術でカバーするもので、スポチャン的な発想と近かったことが、楽しく感じられた原因ではないかと思う。
なによりもまず指導員さんが私に合わせ、受けに回って加減してくれたであろうことも大きい。
こちらが狙いをもって何か仕掛けるとちゃんとリアクションが返ってくるので、体と共に頭も高速回転して次々に発想が浮かぶ感覚は新鮮だった。
また機会があれば体験したいと思った。
私はぜったい二刀とか向いてると思うのだ。。。
一瞬「近場の教室を探して入門を」などという考えも頭をよぎったが、調子にのってはいけないのである。
高校生の頃、剣道部は一線を引いて、ほぼ一人でやっていた美術部の方を選んだ。
私は元々闘争本能の強い人間で、ぶっ倒れるまで暴れて発散できる剣道は好きだった。
しかしそうした自分の中でも強い動機となる心性の部分は、簡単に発散させてしまわないでグツグツ煮立てるようにして絵にぶつけるべきだと、ある時期に気づいてしまったのだ。
それ以来、私の好戦性はもっぱら格闘技を「観る」ことにあてられることになり、今に至っている。
スポーツチャンバラは物凄く刺激的で面白かったけれども、体験程度で止めるべし。
年齢的にどう考えてももう人生の半ばは過ぎている(笑)
残り時間を考えてやりたいことを精選すべし!

2015年04月05日
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