なんだかんだでCGをはじめてから10年以上になった。
立ち上がりは遅いが一旦はじめるとのめり込む性分である。
半端なことは気にくわないので、絵を描くのにPCを導入してからは、下描きから着色仕上げまで全てPC上でやる手法をメインにしてきた。
デジタルで絵を描くことのメリットは数多い。
思い付くままに挙げてみると以下のようになる。
・アナログ画材と比べ、相対的にはコストが安い。
・画材の準備と片付けの手間がないので、作業の中断、再開が容易。
・修正、編集が容易。
・複製(ネットへのアップ、印刷向けの画質調整)が容易。
・作品はデータなので保管にスペースをとらない。
ただ、メリットはそのままデメリットにも裏返りやすい。
・コストがかからず、作業の中断、再開、修正が容易なので、製作に緊張感が薄れやすい。
・PC向けの手法を採ると、誰でも似たような作風になりやすい。
・実体としての作品が残らず、データが飛ぶリスクは大きい。
個人的には、デジタルは「編集」に向いていると思う。
面として色を塗るのには向いているが、描線の精度はまだまだ低い。
漫画家やイラストレーターでも、線画まではアナログでやる人は数多い。
私も線画については、やはりアナログに回帰しつつある。
今でもアナログで最後まで仕上げる絵も描くが、「せっかくアナログで描くなら」と思うことがいくつかある。
【せっかくアナログで描くなら】
・それなりに大きなサイズで描きたい。
・絵の具を塗り重ねた厚みのある表現がしたい。
・デジタルで描いた多くの作品の中から、「これはぜひアナログで追求したい」と立ち上がってきたテーマについて、手掛けたい。
これはいずれ描きたいと願っている、大きなサイズのマンダラについても、もちろん適用されるのである。
2015年05月23日
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