猛暑が続いています。
体温以上の空気にもあっと包まれる不快感は、じっとしているだけで体力を消耗させられます。
生真面目で馬鹿正直な人ほど、古風な健康意識から、あるいは電力会社の欺瞞に満ちた節電アピールを真に受けて、「なるべくエアコンは使わずに」と我慢してしまいがちです。
昔のように住宅の近くに水田がたくさんあれば、気化熱が奪われることにより涼を得ることができました。
地面が多く露出し、草木が多ければそれだけ気温は抑制されました。
エアコンを設置している家が少なければ、室外機から放出される熱気も少なくてすみました。
そのような環境であれば、「健康のためにもエアコンはなるべく控え、水分補給をしっかりと」という暑さ対策が成り立ちます。
しかし、日本は既に地方ですら住宅地は水田や緑が減り、コンクリートやアスファルトで地面が覆われ、エアコンの設置が一般化しています。
昼間コンクリートやアスファルトに蓄積された熱は冷まされることなく、室外機からの熱気は膨大です。
こうしたヒートアイランド化(二酸化炭素による地球温暖化ではない!)の中では、いくら水分補給に気を付けても焼け石に水、エアコンを控えるなど自殺行為です。
電力需要の大半は産業、企業活動、公共用であって、一般家庭がいくら生真面目に節電した所で、大勢に影響はありません。
大口需要先の多くは、3.11以降、既にピーク電力時の対応を済ませています。
一般家庭では迷わず適切にエアコンを使いましょう。
2015年08月03日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック