繰り返す夢1で紹介した「塊」という夢は、ほぼ同内容を数ヵ月〜数年の間隔で繰り返すというパターンだった。
私の場合、短期間に同じ夢を見るという経験はほとんどなく、繰り返すにしてもある程度間が置かれていることが多い。
私は学生時代から断続的に演劇活動をした経験があり、そうした演劇経験者特有の夢というものもある。
すなわち、「本番が始まるのに準備ができていない夢」だ。
役者なら台詞がまったく入っていない、作演出なら本がまったくできていないという、アレである。
私は主に舞台美術担当だったので、本番直前に舞台上に何もない状態の夢を見る。
これは最悪に近い悪夢で、汗びっしょりになって夜半に目覚めたりするのだが、演劇経験者のほぼ百パーセントが見るありふれた夢でもある。
私はもう七〜八年演劇から離れているが、それでもまだたまに見る。
全く同じ内容ではなく、途中経過は様々で、ラストだけ同じ形に落ち着くパターンもある。
これも以前紹介した「ガム」がその典型で、そこに至る展開は色々あるが、最後は「口の中のガムが膨れ上がって、取っても取ってもキリがなくなる」という形になる。
この系統の夢のバリエーションとしては、ガムのかわりに小さな釘が口の中で溢れてきたり、歯茎と歯の間から出ている糸を引っ張るといくらでも出てきたり、歯が一本ぐらぐらすると思ったら、そのまま抜けて地滑りのように他の歯も抜けてくるというもの等がある。
こうした「口」関連の夢は、おそらく夢判断や分析で解釈されやすいものなのだろうけれども、私の興味はそこにはない。
何冊かそうした夢判断の本を手に取ってみたこともあるが、正直あまり面白く感じなかった。
私にとっての夢は、たとえそれが悪夢であれ、表現であり、楽しみの一つだ。
型にはまった解釈で刈り込んでしまうことは、夢というもののもつ、えもいわれぬ不思議さや広がりを、矮小化するような気がするのだ。
2015年12月19日
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