今回は少しコールダウンして、一応映画の資料も参照しながら進める。
先月発売されていた雑誌の中に、映画の代表的なシーンや、雛形模型などが掲載されているものがあった。
●フィギュア王 No.222 (ワールドムック 1121)
全体にブライトレッドのVカラースプレーを吹いたフィギュアに、アクリルガッシュの黒をドライブラシでのせていく。
やや薄めた少量の黒を、かすれるくらいにしながら筆でこすりつけていくと、凹んだ箇所のレッドはそのままで、凸部分だけに黒が着色されていく。
ガッシュは乾くと完全なつや消しになる。

レッドを強調したいので、映画の資料より意識的に多めに残す。

一通り黒がのったら下塗り完了。
ここまではあまり考えずにとにかく手を動かす。
ここからはスピードダウンして、黒の上から何段階かのグレーをちまちまとのせていく。
足元を中心に、土ぼこりが被るであろう下半身には茶色やオリーブ系の色味も重ねていく。
顔や手足などの先端部には、面相筆で細かな描き込みを入れる。
模型製作というよりは、ゴジラ型のキャンバスに自分のイメージのゴジラの絵を描いていく感じだ。
生ョ範義が存命だったら、今回のゴジラをどんな風に描いたか?
やっぱり体表からちらちら見える「マグマ」を強調したのではないか?
などなど想像しながら、あちこち塗り続ける。
そうそう、おれはこういう塗りがやりたかったのだ……
以上のような着色を施すと、こんな風になった。





最近の模型誌の作例は、怪獣モノでももっと緻密な仕上げが主流だ。
私がよくプラモを作っていた80年代は、怪獣と言えばこんな感じのラフな塗りが多かったので、当時を知る人には懐かしく感じてもらえるかもしれない。
ここから気が向いたときに、またちまちまと塗り重ねていくのが楽しいのだが、今回の「シン・ゴジラ」リペイント、一旦はこれで完成。
そして以前「シン・ゴジラのてのひらは上向きですよ!」とかえらそうに書いて失礼しました。別に上向いてませんね(汗)。
シン・ゴジラの手は、ポスターでは確かに上向きになっていて、あのビジュアルイメージが今回のデザインを強烈に印象付けましたね。
このフィギュア、ものはソフビのおもちゃなんですが、形状的には精密模型並みの出来で、おかげで存分に塗りを楽しめました。
元々黒い成型色を赤に塗りなおしてからまた黒くするのは手間がかかりますけど、どうしてもこれをやってみたかったんです。
先日は、当方にコメントを戴き、ありがとうございました。
シン・ゴジラ、拙僧も観てきました。良かったです。ゴジラらしいゴジラでした。
残念ながら、周囲で観た人が少なく、余り話題に出来ないのが苦しいのですが、もっと多くの人に観て貰いたい映画でございました。
こちらのフィギュアも素晴らしいですね。マグマの感じ出ております。
シン・ゴジラは、初代ゴジラと同じように後々の語り草になるかもしれませんね。映画館で観られて良かったです。
ゴジラのプラモデルは昔何度か造ったことがあるのですが、今回の映画があまりに面白くて、久々に堪能するまで塗ってみました。