1993年末から96年3月まで、期間にして約2年の私の演劇体験を軸に、90年代関西サブカルチャー界隈の風景を覚書にしてきた。
祭をさがして-1
祭をさがして-2
祭の影-1
祭の影-2
完全燃焼できる祭のようなものを求めて始めた演劇を、残念ながら私は途中下車してしまった。
もちろん内的な理由あってのことだったが、当時はまだうまく言葉にできていなくて、傍から見れば「唐突な退団」という印象があったと思う。
所属していた劇団の皆さんには申し訳なさとともに、とても楽しい時間を過ごせたことへの感謝でいっぱいである。
この2年間には、プラスの面では劇団活動や月の祭、マイナス面では震災やカルト事件など、個人的に強い衝撃を受けた出来事が重なっていた。
私のこれまでの人生の中でも最も濃密な2年間で、なかなか当時の体験や感情を消化しきれずにいたのだけれども、今回覚書にできたことで少し肩の荷がおりた気がする。
長い年月を経て今回覚書にできたのは、当時のメモやスケッチがあってのこと。
色々大変だった中、粘り強く描き続けてきた過去の自分を、ひとまずは褒めてやりたい。
当時、一つ分かったのは、私は本質的にチームには向いていないということだった。
その場その場のセッションとしてなら協調性をもって合わせられるのだが、固定したチーム、固定した役割で長期間の活動を行うことには、不適応の反応が出易い。
こうした傾向は、性分なので変えようがない。
そんな自分の性分を前提に、仕事や表現を組み立てる他ないことが身に染みた二年間で、それが分かっただけでも大きな収穫だったのだ。
祭
震災
カルト
終末論
サブカルチャー
当時消化しきれなかった上記のようなテーマは、宿題としてずっと抱えていた。
そろそろ何か描き出せる時期がきているかもしれない。
2017年02月19日
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