子供の頃から本が好きだった。
もっぱらエンタメ中心の読書だったが、二十代半ばあたりから仏教をはじめとする宗教関連の本や、絵を描くための資料を集積するようになった。
当時も今も狭い部屋は本でいっぱいなのだが、少しずつ整理を始めたのが2年前の年明け。
本の処分を思い立ったことにはいくつか理由がある。
思い付くままに列挙してみる。
・必要不可欠な資料はほぼ揃え終わり、取捨選択の時期に来ていること。
・ごく単純に、部屋の容量を超えてしまっていること。
・蔵書に記憶が追い付かず、同じ本を複数所持し始めていること。
・ネットの画像検索が充実してきて、アナログの写真や画像資料の必要性が薄れたこと。
・有名どころの著作権切れ作品は、ネットでも無料電子本でも読める環境になったこと。
まあ、要するに「そろそろ潮時」だったということだ。
概算で4000冊を超えていたであろう本を分別し、処分すべきは処分する。
整理を始めてから500冊ぐらいは、迷うことなくガンガン減らせた。
よほど偏愛する作家でない限り、エンタメ作品は基本的に処分。
とくに売れ筋の作品は、自分で所持しなくても世から消えることはない。
宗教や芸術、文化等についての本も、評価の定まったスタンダードな本はどこの図書館でも借りられるので処分。
とくに著作権の切れているものはネットや無料本でも読めるものが多いので、ばっさり処分してさしつかえない。
中には「ありがとう、そしてさようなら」という本もある。
自分なりに学び始めた当初、その分野の入り口の解説として楽しみつつ多くを得たが、そろそろ卒業すべしと判断した著者の本である。
梅原猛さん、中沢新一さん、荒俣宏さんの本は箱詰めにするほどいっぱいあったが、この十年ほど手に取っていない。
厳選した一部を残し、感謝と共に処分。
さようなら、また誰かの学びに役立ってください。
700冊減を超えたあたりで、処分のペースがガクンと落ちた。
いつか読もうと思っていてまだ読んでいなかった本を、順に読み始めたからだ。
一念発起してみると、今まさに読むべきだと感じる本が意外に多い。
十年前、二十年前だと、背伸びして無理に読んでも価値が分からなかっただろう。
過去の自分の目利きを誉めたい。
始めてからそろそろ二年半、本の整理ばかりしてはいられないのでスローペースながら、これまでに1200冊ほど減らした。
この分ならあと300冊分くらいはいけそうか。
このカテゴリ「積ん読崩し」では、整理の過程で積ん読を解消した本のレビューや、そこまでは行かなくとも基本情報についての覚書を残しておくことにする。
2017年05月06日
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