2017年10月21日

トドを殺すな

 音楽に関しては、一度入手した音源をしつこく聴き込む方だ。
 CD等を購入すると当然ながらしばらくヘビロテになるし、しばらく期間を置きながら何度も聴き込む。
 マイブームが去ってからも、何年かに一度は引っ張り出してきてまた聴き込む。
 そんな付き合い方をしている。

 熱心な音楽ファンというほどではないと思うが、年季が入ってきたので所持するCDの枚数はかなり多い。
 ただ、所持枚数のわりに軽くBGMで流せるような音源は少ない。
 それを聴くために流すしかないような、がっつり重めの音源が多い。
 ヘビロテで堪能したら、その後数年間は全く聴かなくなるほど「アクの強い」のが好みだ。

 十年ぶりくらいで友川カズキを聴いている。
 所持しているのは以下のたった二枚。
 たぶんこの二枚だけで私の一生分の「友川カズキ」は足りるのではないかと思う。
 アーティストにとっては良いファンではないだろう(苦笑)


●「初期傑作集」
●「顕信の一撃」

 友川カズキの名を認識したのは、たぶん90年代頃のことだったと思う。
 当時は「友川かずき」名義だった。
 今は引退した島田紳助がホストをつとめる、深夜の音楽番組でのことだった。
 ある時ゲスト出演した地味な風采のシンガーが、彼だった。
 人前でしらふでは歌えないと言いながら、酒をあおる。
 そして、絞り出すように、絶叫するように歌う。
 その姿は衝撃的で、同時に遠い記憶がよみがえってきた。

(ああ、あの時のあの歌手だ!)

 小学生の頃、再放送で視ていたドラマ「3年B組金八先生」のワンシーンを思い出したのだ。
 今は某政権与党のしょーもない戦前回帰議員になってしまった元女優が、金八先生のクラスの「つっぱり少女」役で出演していた。
 その女生徒が入り浸るライブハウスのステージに、ギター一本で「トドを殺すな!」と叫び続ける青年がいたのだ。
 映っていたのはほんの数秒のことだったはずだが、子供心に「すごい!」とショックを受けた。
 それから二十年近く経った深夜のTV番組で、全く同じ叫び声に再会したのだ。
 歌っている曲は違っていたが、この声、この叫びは間違いようもなく、私は初めてその歌い手の名を知ったのだった。

 それから名前を頼りにCDを探した。
 できれば「金八」で歌っていた曲が聴きたくて手に取ったのが、上掲の「初期傑作集」だった。
 一応収録曲を確かめてみると、「トドを殺すな」という曲名があった。

 そのままやん。

 以来、何年かに一回は聴き込んでいる。
posted by 九郎 at 11:44| Comment(0) | カミノオトズレ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: