音楽に関しては、一度入手した音源をしつこく聴き込む方だ。
CD等を購入すると当然ながらしばらくヘビロテになるし、しばらく期間を置きながら何度も聴き込む。
マイブームが去ってからも、何年かに一度は引っ張り出してきてまた聴き込む。
そんな付き合い方をしている。
熱心な音楽ファンというほどではないと思うが、年季が入ってきたので所持するCDの枚数はかなり多い。
ただ、所持枚数のわりに軽くBGMで流せるような音源は少ない。
それを聴くために流すしかないような、がっつり重めの音源が多い。
ヘビロテで堪能したら、その後数年間は全く聴かなくなるほど「アクの強い」のが好みだ。
十年ぶりくらいで友川カズキを聴いている。
所持しているのは以下のたった二枚。
たぶんこの二枚だけで私の一生分の「友川カズキ」は足りるのではないかと思う。
アーティストにとっては良いファンではないだろう(苦笑)
●「初期傑作集」
●「顕信の一撃」
友川カズキの名を認識したのは、たぶん90年代頃のことだったと思う。
当時は「友川かずき」名義だった。
今は引退した島田紳助がホストをつとめる、深夜の音楽番組でのことだった。
ある時ゲスト出演した地味な風采のシンガーが、彼だった。
人前でしらふでは歌えないと言いながら、酒をあおる。
そして、絞り出すように、絶叫するように歌う。
その姿は衝撃的で、同時に遠い記憶がよみがえってきた。
(ああ、あの時のあの歌手だ!)
小学生の頃、再放送で視ていたドラマ「3年B組金八先生」のワンシーンを思い出したのだ。
今は某政権与党のしょーもない戦前回帰議員になってしまった元女優が、金八先生のクラスの「つっぱり少女」役で出演していた。
その女生徒が入り浸るライブハウスのステージに、ギター一本で「トドを殺すな!」と叫び続ける青年がいたのだ。
映っていたのはほんの数秒のことだったはずだが、子供心に「すごい!」とショックを受けた。
それから二十年近く経った深夜のTV番組で、全く同じ叫び声に再会したのだ。
歌っている曲は違っていたが、この声、この叫びは間違いようもなく、私は初めてその歌い手の名を知ったのだった。
それから名前を頼りにCDを探した。
できれば「金八」で歌っていた曲が聴きたくて手に取ったのが、上掲の「初期傑作集」だった。
一応収録曲を確かめてみると、「トドを殺すな」という曲名があった。
そのままやん。
以来、何年かに一回は聴き込んでいる。
2017年10月21日
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