本日1月17日は、阪神淡路大震災のメモリアルだ。
私の被災体験、そしてその前後の90年代に見聞きしてきたことの多くは、カテゴリ:90年代として書き続けてきた。
生涯忘れ得ぬこの日付なのだが、三年前からは新たな意味が加わった。
青春期にあった私が最も敬愛していた作家・平井和正が亡くなった日でもあるのだ。
平井和正は60年代の日本SF創成期から活躍し、原稿枚数が万を超える壮大なシリーズを複数抱えた人気作家である。
中でも終生のテーマとして「ハルマゲドン」を追求し続けたことは、これまでにも度々紹介してきた。
60〜80年代
90年代
私は80年代の中高生の頃から熱烈な愛読者になり、ほぼ全作品を読み尽くしてきた。
90年代のカタストロフ、狂乱を乗り越えられたのは、平井作品のおかげであったと言っても過言ではない。
思い入れが強すぎてかえって語りづらく、ずっと記事には出来ずにいたのだが、去年あたりからようやく筆が進み始めた。
ぼちぼち、作品紹介や手持ちのイラストをアップしていきたい。
初回は代表作「幻魔大戦」より、サイボーグ戦士ベガと恋人アリエータ。
数年前に描いたものだが、発表のあてがないままになっていた。
ベガのデザインとしては、60年代石森章太郎マンガ版や、80年代の小説版の生頼範義イラスト、角川映画版の大友克洋版などが人気だと思う。
そうした私も大好きな先行デザインを参考に、小説の描写からイメージを膨らませる。
何度も改造を繰り返され、全身兵器の塊と化した怪異な姿。
戦闘マシーンの身体に閉じ込められた、孤独な少年の魂。
震災関連やカルトについてのお話、同じ時代を関東で生きていた一人として感慨深く拝読していました。
「軽薄短小」といわれた80年代、いわゆる「オタク」で「ネクラ」で今いうならうつ傾向に傾いていた自分がまがりなりにも社会人として足を踏み外さずにいられたのは平井作品(をはじめとしたSF)でバランスをとれたおかげだと感じています。
九郎さんの平井がたり&生ョがたり、これからも楽しみにしています。
生ョ展のレビュー、拝見しましたよ!
そう、私も含め、80年代おたくはまだまだ「日陰者」でしたね……
その点今の年若い中二病諸君は恵まれてる気がします。
美術の教科書にエヴァが載ってたりしますから(笑)
それぞれの時代の空気みたいなものは、色んな人が書き残しておく価値があると思っています。
今後とも、ぼちぼちお付き合いください。