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2018年04月13日

全ガンダム大投票40th

 79年の初代「機動戦士ガンダム」放映からそろそろ40年経とうとしている中、これまで制作された「ガンダム」を冠する全作品の人気投票が、NHKのBS特番企画であるという。

全ガンダム大投票40th
投票期間:3月2日(金)〜4月20日(金)
●アニメ作品1作品のみ
●モビルスーツ3機まで
●キャラクター5キャラまで
●ソング2曲まで

 正直、集計結果にあまり興味はないし、5月の特番本番もたぶん視ないと思う。
 それでも、「自分なりに考え、ルールの枠内で投票する」ということ自体には、非常に意欲が湧く。
 おっさんになって多少は広くなった視野で、子ども時代から思春期にかけて大好きだったガンダムについて、あれこれ考える楽しみを、味わいたいのだ。

 まずはアニメ作品たった一つを選ぶ。
 先の公式サイトの「全ガンダム」の作品リストを見て、しばし呆然とする。
 こんないっぱいあったのか……
 ぜんぜん知らない作品も多い。
 40年の歴史の中で、今や私が知っているガンダムは「ほんの一部」になってしまっていた(笑)
 私は私の知る範囲内から選ぶしかないので、鑑賞経験のある作品を以下にリストアップしてみる。

1、TV版「機動戦士ガンダム」
2、劇場版「機動戦士ガンダムT」
3、劇場版「機動戦士ガンダムU 哀・戦士編」
4、劇場版「機動戦士ガンダムV めぐりあい宇宙編」
5、TV版「機動戦士Zガンダム」
6、TV版「機動戦士ガンダムZZ」
7、劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」
8、TV版「∀ガンダム」
9、TV版「動戦士ガンダム ユニコーン RE:0096」

 全56作中、たった9作品!
 なんや、おれって全然ガノタちゃうやん!
 ちょっとショック!

 ……気を取り直して投票行動を。

【アニメ作品1作品のみ】
 子どもの頃、空前のガンプラブームと同時進行でハマり切っていたのは、やはり1〜4の「ファーストガンダム」だ。
 そしてこの中からだと、やはり原典中の原典、1のTV版を選びたくなる。
 作り手にも時代背景にも恵まれ、放映時は不人気で、何度も路線変更の末打ち切りになったことすら、全て作品にとってはプラスに作用した。
 危ういバランスの上に成立した、奇跡のような作品で、やっぱり「別格」だ。
 しかし、である。
 今回投票できるのは一作品のみ。
 そこにファーストガンダムを選んでしまうと、私がガンダムに抱いている様々な感情のニュアンスが、全部白飛びしてしまうような気がする。
 投票を私の「思い」の表現行為とするならば、せめて三作品投票させてほしい所だが、今回はそういうルールなので仕方がない。
 苦肉の策として、1〜4のファーストガンダムは私の脳内で「殿堂入り」とし、残る5作品の中から選ぶことにする。
 ファーストを除外するなら、「Z」に対する感情が最も強い。
 単純に「良い作品」とか「好きだった」と言うことは出来ない。
 率直に言えば、初代の重圧に押しつぶされ、迷走してしまった作品だと思う。
 しかし放映時、思春期に入っていた私は、ある意味「歪」なこの作品に、さんざん失望しつつも目を離せなかった。
 ガンダムってなんだ?
 作品ってなんだ?
 そんな青臭い問いを、中二病真っ盛りの私は飽くことなく自問し続けたのだった。

 ということで、作品は「Z」に投票。

【モビルスーツ3機まで】
 これも選べる数が少なすぎる!
 三機だと、私が普通に考えたら「ガンダム、量産型ザク、シャア専用ザク」以外に選びようがない。
 これでは私の感情の機微を表現できないので、ここもやはりファーストの三機は「殿堂入り」扱いで、それ以外から選んでみる。
 そもそも「ガンダム」って何だったのか?
 デザイン的な視点からそんな根本的な問いかけをしてみた時、選びたくなるのは以下の三機だった。

●Zガンダム
 偉大過ぎる初代ガンダムの重圧を受け、変形機能の制約まで背負わされ、それでもこれだけカッコよく神秘的なデザインを作り上げた偉業!
●νガンダム
 洗練された飛行形態へ変形するZ、力感溢れる合体変形のZZから、一転して原点回帰。
 シンプルで「これぞガンダム」というデザインが素晴らしい!
●∀ガンダム
 ガンダムのデザインとは何か?
 立体物になるとものすごくハイレベルなのがよく分かるのに、二十年近く経ったいまだに消化しきれない「未来系」のデザイン!

【キャラクター5人まで】
 これもシャアとアムロはとりあえず「殿堂入り」で除外し、それ以外から選んでみる。
●ジオン・ズム・ダイクン
 ファーストではほとんど名前しか出てこなかった、シャアの父で、近年「ORIGIN」で初めて詳細が語られた。
 スペースコロニー独立運動のカリスマ的な指導者で、シャアは本来ならその後継者になるべき「神童」だった。
 しかしザビ家に両親を謀殺されたことにより、復讐の念でシャアの精神は傷つき、歪む。
 ガンダムの物語は、ある意味シャアの心の傷、狂気が牽引しているのだが、それは父の死に淵源がある。
●ブライト・ノア
 ガンダムのストーリーの骨格は、シャアの狂気と、それに対するアムロのリアクションだが、二人の主人公は「普通ではない」人物だ。
 作品には「普通の人」の視点が絶対的に必要で、ファースト〜Z〜ZZ〜逆シャアを通じて登場したブライトさんは、その代表だ。
 はるかに時が流れて「ユニコーン」で再会した時も、ブライトさんはやっぱりブライトさんだった。
●ララァ・スン
 ガンダムにはフラウやセイラなど、ヒロイン的な女性が何人か登場するが、物語の根幹にまで食い込んだのはやはりララァではないかと思う。
 ファースト以降の作品でも、「強化人間」として登場する悲劇的な数々の女性キャラには、どこかララァの面影があった。
●ミライ・ヤシマ
 子供の頃、ミライさんがやたらモテるのが謎だった。
 セイラのような美少女ではなく、フラウのような可愛い女の子タイプでもない。
 マチルダさんのような分かりやすい美女でもない。
 おっさんになった今は、もちろんその魅力がわかる(笑)
 ファースト作中で、ホワイトベースの搭乗員に「身内」の雰囲気が漂っているのは、ミライさんの存在があったからだ。
 ファーストとそれ以降の作品で一番違うのは、実は「ミライさんの不在」かもしれない。
 ●ランバ・ラル
 華々しいエースパイロットの活躍ではない、地べたを這いずるような一般兵士の戦場描写があるのも、ガンダムの魅力の一つだ。
 そんな泥臭い戦場を代表するキャラは、ランバ・ラルではないかと思う。
 以前、旧キット・グフの製作記事でも、この人物については紹介したことがある。

【ソング2曲まで】
 ファーストのTV版主題歌「翔べ!ガンダム」が、如何に作品の内容と無関係であったかは、以前記事にしたことがある。

 連邦のプロパガンダ?

 ロボットアニメの主題歌としてはまことにオーソドックスでよくできた曲だったが、「リアルロボット」の新地平を切り開いたガンダムという作品には、まったくミスマッチだった。
 内容に相応しい主題歌が制作されたのは、劇場版三部作からのことだった。
 ということで、「ガンダムV めぐりあい宇宙」から一曲選曲。

●めぐりあい

 ファーストの劇場版三部作完結から三年、待ちに待った続編「Z」は、素晴らしくカッコよく、壮大な主題歌と共に始まった。
 その後、私が味わうことになった葛藤と共に、強く記憶に残った主題歌を、二曲目として選んでおきたい。

●Z・刻をこえて

 この二曲、カラオケの持ち歌でもある(笑)


 投票、楽しかった!
 ガンダムに思い入れのある人で、まだ未投票の人は是非!
posted by 九郎 at 23:59| Comment(0) | サブカルチャー | 更新情報をチェックする
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