今年の夏、奈良県の十津川村でキャンプをしてきた。
久々のアウトドアを堪能してきたのだが、実はもう一つ目的があって、村内のとある山村である。
その気で調べればすぐに名前も出てくるし、過去記事でも触れたことがあるのだが、何せ世帯数の少ない小さな集落。
村全体が「よそ様の庭先」みたいな静かな雰囲気なので、ここでは地名は書かないことにする。
現地に辿り着くまでにかなり時間がかかり、何日か泊まり込まないことにはスケッチも難しいので、せめて写真を撮りためておきたかったのだ。
はじめてこの山村を通りかかったのは、たしか90年代初頭、十津川沿いのキャンプ地から散歩で軽く登った時のことだった。
同じ旅程で登った玉置山とともに強く印象に残り、帰ってから当時見た夢とミックスして、一息にマンガを描いた。
今見るとちょっと水準を満たしていないので、サムネイル程度でご紹介(笑)
90年代に訪れた際、民家ののきしたで撮影した風景が何故かずっと記憶に残り、ようやく絵にできたのが昨年。
●F20アクリル「のきした」
その後も90年代、2000年代に何度か山村に足を運び、今回は十年以上間が空いた。
少しずつ記憶と違っていたが、依然として「絵本のような」風景。
今回の山村でも、上で紹介した「のきした」は、ゆかしく整えられていた。
たぶん二十年前と同じ住人の方のセンスなのだろう。
そう言えば、ちょうど村の盆踊りにあたったこともあった。
廃校の校庭がしばし往年の賑やかさを取り戻した、とても楽しく、切ない風景だった。
山村のある奈良県南部の十津川村は、日本最大の村。
その範囲を含む絵図を、むかし描いたことがある。
90年代の十津川、玉置山、小辺路、本宮、那智、新宮を、ほろほろと歩き回っていた頃の写真を、簡単な詞書とともにこのカテゴリで紹介してきたこともある。
へんろみち 90年代熊野
90年代の十津川、玉置山、熊野の遍路体験を元に、2000年代に入ってからサイズの大きなアクリル画を制作した。
玉置山の神代杉や那智の瀧をモチーフにしたもの。
描いてから既に二十年近く。
いずれまた、アップデートした表現で大作に取り組んでみたい。
長い前置きはどのくらいにして、そろそろ本題。
記憶が完全に消えてしまわないうちに、出来るだけ写真からの簡単なスケッチ起こしをしておこうと、九月中描き続けていた。
次回記事から紹介していきたい。
2019年10月06日
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