2020年06月26日

70年代後半、消しゴムとガチャガチャ

 もう一つ低学年の頃の私がハマっていたのが、当時「ガチャガチャ」と呼んでいた、一回20円のカプセルトイの走り「怪獣消しゴム」である。
 単色成型の軟質素材でウルトラシリーズに登場する怪獣が小サイズのデフォルメスタイルで再現されており、通称は「消しゴム」だったが鉛筆の線を消す実用にはほとんど使えなかった。
 多種多様な怪獣のバリエーションでコレクション性が高く、しっかり自立するものが多くかったので、トントン相撲のコマとして大流行した。
 この「怪獣消しゴム」が今で言うガシャポンフィギュアの嚆矢で、このブームがあったからこそ何度も繰り返す「〇〇消しゴムブーム」を経て、今に続くカプセルトイ文化、SD文化が生まれたのだ。

sh70-13.jpg

 子供はなんでも勝負事にするので、トントン相撲もすぐにエスカレート、怪獣消しゴムを取り合う遊びが過熱して、トラブルが起こったりもした。
 当時はゴミ焼却炉が学校にあり、熱くなった外壁に怪獣消しゴムの足面を押し付けて接地面積を広げ、強化する「反則」が横行したりした。
 この手の悪知恵にかけては子供に敵う者はいない(笑)
 そのような危険な行為や射幸性が問題になり、結局「取り合い」は学校からご禁制のお達しが出ることになった。
 私自身は勝負派ではなくコレクション派で、お気に入りの怪獣が取られるが嫌で、取り合いにはあまり参加しなかった。
トントン相撲自体は好きだったので、一人で毎日のように取り組みを繰り返し、大きさ別に階級分けしたり、番付け表を作ったりしていた。
 それぞれの怪獣の形状によって、基本的な強弱や動きの特徴があり、「決まり手」らしき勝負のつき方があって飽きなかった。
 ノーマルな小さいサイズではアーストロンとかレッドキングが強かったと記憶している。
 小学校低学年とは言え私は既に絵描きだったので、収納兼土俵の箱はオリジナルに飾り立てられていた。
 その際活用したのが「ウルトラマンプリント4000」だった。
 ウルトラマンや怪獣、文字などのプラ製の型の絵柄を、カーボン紙を使って紙にプリントする簡単なプレス版画トイで、「組み合わせで4000通りデザインができる!」というのが売りだった。
 私は当時から自分で絵を描くだけでなく「編集」や「印刷」に興味津々だったので、誕生日だかクリスマスだかに買ってもらい、活用していた。
 今振り返ると「神代文字」みたいな創作表音文字の「ウルトラ文字」の一覧表が付属していて、覚えて暗号文に使ったりしていたが、もちろん今は一切覚えていない(笑)
 70年代はビデオ等の録画機器が存在せず、TV番組は基本放映された時に観るしかなかったので、怪獣消しゴムや各種トイは貴重な資料でもあった。
 あと、当時の子供の重要資料としては、ケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」が人気だった。
 ウルトラシリーズの怪獣と仮面ライダーシリーズの怪人が全部載っているという夢のような大百科で、私はこの本の煽りで「網羅」という言葉を知った。
 私はこのポケットサイズの「大百科」をボロボロになるまで読み込み、「ツインテールは食べるとエビの味がする」等の無駄知識をせっせと吸収した。
 他にも様々な資料があり、足跡や鳴き声から怪獣の名前が言えたりしたものだが、こちらも今は一切覚えていない。
 知識については全くの無駄であったけれども、「何かに興味を持ち、資料を集め、実習を繰り返して研鑽する」という、ものごとを学ぶ基本パターンを身に付けるには大いに役立ち、今の私を形成する根っこの部分になっているのではないかと思う。
posted by 九郎 at 00:00| Comment(0) | 青春ハルマゲドン | 更新情報をチェックする
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