カテゴリ:阿弥陀に関連する手持ちの参考図書の紹介。
浄土真宗では『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の「浄土三部経」が重視されている。
仏説のお経で読むのはほぼこの三部に限られ、一般には宗派を問われない『般若心経』も、真宗では読まれない。
中でも日常的に読むのは比較的短い『阿弥陀経』だけで、『無量寿経』『観無量寿経』は、葬儀や法事の際に抜粋して読まれる。
熱心な門徒というわけではない私は、『無量寿経』『観無量寿経』について、法事ではたぶん数回くらいしか読んだことがない。
三部経は文庫で読み易い現代語訳が各種出ており、「内容をちゃんと読みたい、知りたい」という場合はそれにあたるのが良い。
私が経典の類を文庫で探して読み漁っていた90年代当時は、岩波文庫ぐらいしか出ていなかったと記憶している。
日本の仏典は史上長らく漢訳本から読み下すことを基本にしてきたが、サンスクリット原典まで遡って完全に現代語訳にする流れは、この岩波文庫版から始まったものだろう。
私も若い頃、非常に興味深く読んだスタンダード中のスタンダードである。
●『浄土三部経』上下巻(岩波文庫)
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あれから三十年経ってあらためて探してみると、文庫の類は他にも充実してきたようだ。
今回よく開いて読んだのは、西本願寺から出ている文庫版。
家の宗派の「公式見解」でまとめてあることと、解説が豊富なこと、比較的価格が安く、何よりも字が大きいのが助かる(笑)
●『浄土三部経』(本願寺出版社)
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三部経は他に角川ソフィア文庫で、無量寿経の詳しい解説はちくま学芸文庫で出ている。
●『浄土三部経』大角修(角川ソフィア文庫)
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●『無量寿経』阿満利麿(ちくま学芸文庫)
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お経も手にとってみると意外と面白く読めるのだが、なにぶん古代インドの世界観なので、とっつきがたいと感じることもあるかもしれない。
もう少し手に取りやすく、現代日本の感覚のフィルターを通したものとしては、西村公朝師の文庫本がある。
●『極楽の観光案内』(新潮文庫)
主に浄土三部経の内容を平易に絵解き。
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●『ほとけの姿』(ちくま学芸文庫)
仏教全般の宇宙観やビジュアルを絵解きしたなどなど。
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三部経、阿弥陀信仰全般、起源まで概説してある以下の本も良い。
●『浄土経典』中村元(東京書籍)
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これらの本を読みながら、ぼちぼち絵解きしていきます。
2024年08月04日
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