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2026年01月21日

大西洋から俯瞰する国際情勢

 超大国の大統領が、公然と他国の領土の割譲を要求する狂乱の2026年の幕開けである。
 話題のグリーンランドであるが、下図のような世界地図を見慣れている日本人にはちょっとピンと来ない場合があるだろう。

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 日本人向けの世界地図なので日本が中心に来る構図にするのはまあわかる。
 この構図だとユーラシア大陸周辺と、環太平洋の位置関係は分かりやすく、その二つの環の交点たる日本の果たすべき役割も分かりやすい。
 しかしこれでは大西洋がぶった切られてしまい、「欧米」の関係性がほぼ何もみえなくなってしまうのが、大きすぎる欠点としてある。
 日々流れてくる国際社会に関する報道を理解するには、やはり世界標準の「環大西洋」の構図で認識しなければならない。

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 さらにこの度のグリーンランドの件は、NATO(北大西洋条約機構)の範囲で、その存立を揺るがす事態であるので、北極圏も含めた構図で見る必要が出てくる。

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 日本人が考えるよりずっと欧米は「ご近所」で、あちこちで領土領海を複雑に接しているのだ。
 この構図で眺めると、日本中心の世界地図では「世界の果て」だったグリーンランドがむしろ「中心地」で、経済上、軍事上の重要地点であることが一目瞭然になる。

 さらに近年、温暖化による氷の減少で、北極海が通年で航行できるようになったことを受け、脚光を浴びているのが「北極海航路」だ。
 こちらは日本にも直接大きな経済的影響を及ぼす。

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 ユーラシア大陸は真上から見ると、ベーリング海峡、マラッカ海峡、トルコで巨大な正三角形を描く。
 古くはトルコから直線で東西を結ぶ陸路のシルクロードが物流の中心。
 後に西欧と東アジアを結ぶ物流経路は、インド洋とスエズ運河を通る海路、南回り航路に代わった。
 日本とヨーロッパを結ぶ場合、北極海航路なら南回りの六割まで距離を縮められるという。
 これは日本と世界の経済の在り方を、劇的に変えてしまう可能性を持つ。
 この北極海航路においても、グリーンランドの位置は極めて重要になってくるのだ。
 
 一年半ほど世界史に関する読書を進めてきて、ようやく世界地理に関しても本格的な興味を持てるようになってきた。
posted by 九郎 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする
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