一年ぶりに葛城の里を散歩してきた。
前回はちょうどお彼岸の時期だったが、今年は二週間ほど遅く。
秋の訪れは土地によって微妙だ。
私の自宅近くの柘榴はもう割れているけれども、葛城二上山麓ではまだ青さが残る。
コスモスはもう咲き始めている。
道端に自生しているので、様々な雑草との混色が映える。
田園地帯なので用水路やため池が多い。
水鳥の姿もここかしこ。
飛び交うトンボ、藁と土の匂い。
田舎生まれには懐かしい。
葛城の里は、ヒガンバナが素晴らしい。
去年と比べて二週間遅れの来訪だが、今年の暑い夏の影響か、ちょうど真っ盛りだった。
田んぼのあぜ道やちょっとした斜面は、鮮やかな朱に燃え立つようだ。
二年ほど前、はじめて「白いヒガンバナ」を見た。
ここでも一株だけ、見ることが出来た。
当麻寺付近には、中将姫を祀ったお堂が何箇所かある。
一見お地蔵さまのようなその姿。
繊細な指先に気付くと、はっと胸を突かれる。
当麻寺方面から西を望めば、秀麗な二つの隆起。
二上山の夕暮れは、西方極楽浄土を観想する当麻曼荼羅と重なる。
2007年10月07日
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