虚空に浮かぶ巨大な気体の円盤「風輪」の上には、液体の「水輪」固体の「金輪」の層が重なっている。
風輪と、水輪から上の世界は大きさのスケールが違い過ぎ、水輪以上の世界を認識しようとすれば、風輪は限りなく続く平面に見えるだろう。
水輪より上の世界について、比率をなるべく正確に図示すると、以下のようになる。
水輪と金輪は底面積の同じ円柱で、高さはそれぞれ80万由旬と32万由旬だ。(1由旬は約7km)ちなみに最下層の風輪の高さは160万由旬とされている。
水輪と金輪の境目が「金輪際(こんりんざい)」で、現在日常的に使われる「金輪際」という言葉の語源になっている。
金輪の中心部にあるのが須弥山で、上空には須弥山山頂と同じ面積の天界が何層か浮揚している。
図中の金輪から上、他化自在天(第六天)までが、六道輪廻の世界だ。だから「解脱」とは、この範囲から「外」に出るということになる。他化自在天のさらに上空には、悟りの世界が何層にも続いていくのだが、同スケールで図示できるのは、ちょうど六道輪廻の範囲内になっている。
以前アップした須弥山のイメージ図もあわせて参照すると、感じがつかみ易いかもしれない。
2007年10月14日
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