本年も「縁日草子」をよろしくお願いいたします。
【2008年1月の予定】
今ちょっと今後の進め方を検討中。神仏与太話をより楽しく継続していくため、作戦を練っている所です。
当面はゆったりペースで、これまでの補充などやって行きたいと思っています。
【ロゴ画像変更】
今年は子年。十二支一巡りの最初の年にあたります。
ということで、何かネズミに関する神話はないかと探してみたところ、「ネズミに乗るガネーシャ」という面白いモチーフが見つかりました。
以下にその神話を紹介してみましょう。
その夜、インドの象頭の福の神ガネーシャは、お供え物のお団子をたらふく食べました。いつものように乗り物のネズミの背に揺られながら帰途につきます。
ネズミは道の途中、横たわっていた大蛇に驚いて、乗せていた主人を振り落としてしまいます。落下したガネーシャのお腹は破れて、中のお団子はもうバラバラ。ガネーシャはお団子を一つ一つ拾い集めて再びお腹に詰め込み、大蛇をベルトにきっちり締めます。
それを見ていた月と星々は大笑い。怒ったガネーシャが自分の牙を一本折って投げつけると、月の光は消えてしまいます。
月の消えた夜の暗さに困った神々は、仲裁を買って出ます。丁寧なとりなしに機嫌をなおしたガネーシャは、月への呪いを少しだけ和らげました。
それから月は、今のように満ち欠けを繰り返すようになったのです。
象の乗り物がネズミと言うのはなんとも不可解ですが、このあたりはおそらくインド風のユーモアのセンスなのでしょう。「ネズミに乗ったガネーシャ」の伝統的な図像も残されているので、人気のあるエピソードであったことがうかがえます。
一般的なガネーシャの図像にも、よく見ると小さなネズミが描き込んであることが多いので、アジア雑貨店で絵葉書などを見る機会があったら確かめてみてください。
大兵肥満の福の神とネズミの取り合わせは、日本でも「大黒様とネズミ」のモチーフが描かれます。インド神話と大黒さまの話題に関心のある人は、カテゴリ「大黒」をご一読ください。
長く読んでいただいている人がいるとわかると、嬉しくなりますね。
今後ともよろしくお願いします。