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2006年05月26日

田んぼ

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 そろそろ田植えの季節になった。
 子供の頃、家の周りには田んぼがたくさんあった。だから春夏秋冬、田んぼの風景とともに育ったと言って良い。
 田植え前にはレンゲが咲き、カラスノエンドウが繁茂する。レンゲの花びらだけをそっと抜き取って、メシベを口に含むとほんのり甘い香りが広がる。
 田植え後しばらくするとカブトエビを捕まえ、名前も知らない不思議な半透明のエビを捕まえた。畦道ではテントウムシ、バッタ。それからイトトンボ。最近全く見かけないが、あの精密で美しいムシは、今でもどこかにいるのだろうか。
 田んぼの動植物は、どこか世界のミニチュアみたいな雰囲気で、眺めていてぜんぜん飽きなかった。

 田んぼを眺めて育ったせいか、私の季節感は田んぼが規準になっている。
 現在住んでいるのは都市部だが、何箇所か水田地帯も残っている。別に農作業とは何の関わりも無いのだが「行き着け」の田んぼがあって、勝手に眺めては和んでいる。
 最近「行き着け」に出かけてみると、まだ田おこしすらしておらず、代わりにレンゲが咲き乱れていた。どうやら今年も休耕のようだ。ここ二年ほど休耕が続いている。
 それはそれで季節の草花を楽しめるのでいいのだけれど、やっぱり水田も眺めたいので、他の何箇所かをチェックしておこう。
posted by 九郎 at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2006年06月11日

ヤマアジサイ

 アジサイの季節になった。
 私の住んでいる地域では、今週から来週にかけて見頃になる。
 ここ数年のお気に入りはガクアジサイだ。
 蕾の集合体のように見える中央部を、縁取るように花が囲んでいるタイプのアジサイで、いわゆる「紫陽花」に比べると派手さに欠けるが、こちらの方が原種に近い。
 今年はこのガクアジサイと同タイプの「ヤマアジサイ」にハマッた。
 その名の通り山間部に自生する、白い楚々としたアジサイ。
 4月に紹介したミツバツツジもそうだが、私はこの手の素朴な花に弱い。

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 ガクアジサイやランタナ、種取り用に育てられたニンジンの花など、この時期咲く花は何故か曼荼羅っぽいものが多い。
 神仏マニアの私は、眺めながらついつい「蓮華蔵か・・・」などと、あらぬ妄想に耽ったりする。
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posted by 九郎 at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2006年06月15日

弘法大師誕生会

 六月十五日は「弘法大師誕生会」(「たんじょうかい」ではなく「たんじょうえ」)だ。何か関連した絵を描こうかと思ったのだが、三年前に「弘法大師空海双六」を作ったことがあるのを思い出した。
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posted by 九郎 at 21:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2006年07月03日

泥田

 田植えの季節から一ヶ月あまりが過ぎた。
 うちの近所の水田のいくつかをチェック。田んぼの風景を眺めるための今年の「行き着け」も決まった。苗はしっかりと根を下ろし、水田の生き物達も何処からともなく湧いて来て、賑やかになってきた。
 私が子供の頃から好きだった水田の生き物は、下図の二種。

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 下は言わずと知れたカブトエビ。「生きた化石」のカブトガニとよく似た姿で、カブトエビ自身も数億年の昔から同じような姿で生き抜いてきたという。活発に動き回る生物だが小魚ほど俊敏ではなく、畦道から手を伸ばせばすぐに捕れるので、子供の頃よく捕まえて遊んだ。
 透明のプラスチックケースに入れて眺めると、カブトの下の足が波打つように動いて、元気良く水の中を泳ぎ回るので、見ていて飽きない。

 上はホウネンエビと言う種類で、半透明の姿、飛び出た二つの目、緑色の足がリズミカルに波打ち、天地逆様に泳ぐ姿がなんとも不思議で、なんだか宇宙の生き物のような感じがしていた。

 プラスチックケースに何匹かのカブトエビやホウネンエビ、タニシなどをいれ、田んぼの泥を少しだけもらって沈めて、水草などを入れてみると、ケースの中は小さな世界のようになったのを覚えている。
 小学生当時の私は子供向けの古生物図鑑にハマっていて、その図鑑の最初の方のページの、太古の海の見開き絵みたいな情景が、自分の手元のプラスチックケースに再現されていることが、たまらなく面白かった。

 そう言えば子供の頃、ケースの中のタニシの動きを眺めていて、驚いた記憶がある。
 タニシは水底だけでなく、透明の壁をじわじわと登ったりして、水面にどんどん近づいていく。水面に到達したらどうするのかとどきどきしながら見ていると、なんとそのタニシは、水面を突ききらずに水面の「裏」を、逆様になって浮ぶように歩き始めたのだ!
 単に逆になって浮んでいるのでは無い証拠に、「足」の裏の歩いているときに出る「波模様」がちゃんと動いてじわじわ前進しており、そのままほぼ直進してケースの反対側の壁にちゃんと到達したのだ!


 近所の田んぼでも、子供達が手を伸ばして何かを捕まえている風景をよく目にする。きっとあの子達も大人になってから、その風景を懐かしく思い出したりするのだろう…
posted by 九郎 at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2006年08月16日

漂着神

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 お盆が過ぎようとしている。
 海水浴の時期もそろそろ終わりに近づくが、海を眺めながらの散歩はまだまだ楽しい。
 海辺を歩いているとよくエビス神社がある。エビスには「恵比寿」「夷」「戎」「蛭子」など、さまざまな漢字が当てられる。中でも「蛭子」はエビス神の出自を表している。日本神話のイザナギ・イザナミが、国生みに先がけて生んだ長子「ヒルコ」である。
 御子の中に入れられず、葦舟に乗せて流されたヒルコは、流れ流れ、漂い漂い、ついに漂着して海洋守護と福徳のエビス神となった。

 日本神話にはエビスを代表として、いくつかの漂着神の物語が残されている。いずれ時機を見て、そのことについてもカタッてみたい。

 とりあえず今は、時間を見つけて海辺の散歩がしたいなあ。
posted by 九郎 at 21:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする