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2007年01月10日

十日戎

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 1月10日は「十日戎」。エビス神を祀る神社では、9,10,11日に縁日が開かれる。西宮神社の「福男」などが、毎年ニュースで紹介されて有名だ。

 私のうちの近くでも十日戎が行われている。華やかな縁起物が神社の境内を彩り、「商売繁盛、家内安全」を祈願した極めて俗で現世利益的な雰囲気が楽しい。

 そう言えばクリスマスにサンタと大黒の類似を紹介したこともあるが、正月を挟んだ前後に、大黒と恵比寿ゆかりの行事が根付いているのは、めでたくも面白い。

【ゑびす関連記事】
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お盆2010
posted by 九郎 at 11:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2007年01月19日

天神様

 大学入試センター試験が目前になった。
 良い機会なので「天神様」を取り上げてみよう。
 天神様は「菅公」すなわち菅原道真を祀る神社で、京都の北野天満宮や、福岡の太宰府天満宮が有名だ。優れた学者であった菅公にちなみ、今日では「学問の神様」として崇敬されている。受験期になると、毎年膨大な数の絵馬が奉納され、学業成就が祈願される。

 出典は忘れてしまったけれど、

  神社の拝殿にある鏡は神様の眼
  鏡に映った自分の姿は、神様が見ている自分
  恥ずかしくないように

 というようなお話を眼にした記憶がある。

 自分なりにやるべきことを貫いた者には必ずや結果がついて来ると思う。
 まさか大学受験生がこのブログを読んでいるとは思えないが、菅公五歳にして歌を詠んだ伝説による「童子天神」の図像を、受験生の皆さんへの護符として贈りたい。

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posted by 九郎 at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2007年02月12日

北野天満宮

 天神様にいざなわれ、京都の北野天満宮へ。
 静かな町並みの間を縫う、小さな電車に揺られつつ。

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 下手するとバスより小さな一両編成の電車は、物凄くアットホームな雰囲気だ。私のようなよそ者には、微妙に「勝手に上がりこんでしまった」感覚が付きまとう。別に地元の人が観光客を疎外しているわけではないのだが。
 
 頭の中ではなんとなく「通りゃんせ」のメロディが繰り返される。

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 今、北野天満宮の境内では梅の花が咲き始め。今年は気温も高く、春の訪れは早そうだ。
 白、紅、黄の色と香りに彩られた境内は華やかで、強い情念を遺して「天満大自在天神」となった菅公の姿とは、一応違う印象を受ける。

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 神域には多数の神牛の像がある。「北野天神縁起絵巻」にも随所で登場する牛たち。シヴァ神の息づかい。

 そして、梅。
 今、北野天満宮に行くと、いかに菅公が梅を愛しているかがよくわかる。 

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posted by 九郎 at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2007年02月15日

涅槃会

 2月15日は「涅槃会(ねはんえ)」で、お釈迦様が入滅されたと伝えられている日。もちろん史実そのものではないのだろうけど、ともかく中国・日本ではそのように伝えられてきた。
 私はこの行事自体にはさほど馴染みはないのだが、お釈迦様の入滅時を描いた「仏涅槃図」は、昔から好きだった。仏像彫刻が好きだった祖父の資料の中に、確かこの図のカラー版があって、幼い頃の私は興味を惹かれたのだ。

 中央に瞑目したお釈迦様が横たわっており、その周囲には多数の仏弟子達が嘆き悲しみ、さらにその周りには動物達までが悲嘆にくれている。
 悲しい場面のはずなのに色彩は鮮やかで、明るく楽しげな雰囲気すら漂っている不思議な図像だった。

 アジアにおいては、横たわったお釈迦様の「涅槃像」は、坐像や立像以上にポピュラーだ。よく巨大な黄金色の涅槃像が、旅行パンフレット等でも紹介されている。腕を枕に横たわるお釈迦様の姿はまるでゆったりくつろいでいるようで、死の暗い影はあまり感じられない。

 神話の類型の一つとして「この世の始まりに生まれた巨人が死に、その死体が世界となり、生物が生じた」と言うパターンがある。アジアで広く涅槃像が愛されるのも、もしかしたら「横たわる巨人から世界が生まれた」と言う原型が、人々の心の片隅に残存しているからかもしれない。

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 そう言えば今日は涅槃会だったと気付いた時、同時にふとある情景が頭をよぎった。私は山が好きでよく歩くのだが、山中でよく見かけるような「倒木」のイメージが浮かんだのだ。
 木が倒れ、風雨に晒されるうちに朽ちて、そこに新しく草木が芽吹いている。
 そんな情景に何度となく山で出会った。
posted by 九郎 at 23:25| Comment(0) | TrackBack(1) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2007年02月25日

ベランダの白梅

 2月16日の記事で、我がベランダ盆栽の白梅を紹介したのですが、そろそろ見頃を迎えましたのでご披露です。

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 本日2月25日は菅原道真公の命日だそうです。
 今年はこのブログで、断続的に菅公のことを紹介してきましたので、特に付記しておきます。
posted by 九郎 at 22:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする