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2006年04月08日

だいこくさま

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 だいこくさまは七福神のお一方。
 打出の小槌を持ち、袋を担ぎ、俵の上に立ち、顔をくしゃくしゃにして笑う。古い木像が神棚や台所に安置され、煤をかぶり、鈍く黒光りする姿は、広く民衆に親しまれている。
 現代においても「どちらさまかは知らないけれど、なにやらありがたい神様」として、数々のキャラクターグッズにもなっている。
 だいこくさまはどこから来たのか?
 だいこくさまはなぜ笑う?
 だいこくさまはなぜ「だいこく」なのか?

 またひとつ、とりとめのないモノガタリが、はじまりはじまり。
posted by 九郎 at 14:49| Comment(2) | TrackBack(0) | 大黒 | 更新情報をチェックする

2006年04月09日

モンスーンの神

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 はじまりははるか昔、インドに遡る。
 インドの大地を荒れ狂う暴風雨、モンスーン。
 全てを薙ぎ払い、破壊し尽くす自然の力は神として崇められ、「ルドラ(咆哮する者)」と名付けられた。続きを読む
posted by 九郎 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 大黒 | 更新情報をチェックする

2006年04月14日

シヴァ

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 シヴァはヴィシュヌ、ブラフマーと並ぶインド神話の三大神の一つ。現在のヒンドゥー信仰では、ヴィシュヌ派とシヴァ派が主流を成している。
 どの神がより根源的な神かは、一概には決めることが出来ない。まるでジャンケンのように、それぞれの優位を表現する神話が存在する。三神一体として統合し、創造(ブラフマー)・維持(ヴィシュヌ)・破壊(シヴァ)に分担する考え方もある。

 中でもシヴァは荒々しいキャラクターを持ち、破壊と恩恵を司る神として崇拝されている。
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posted by 九郎 at 22:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 大黒 | 更新情報をチェックする

2006年04月15日

シヴァの化身

 シヴァの異名の一つに「マハーカーラ」がある。「マハー」は「大きな」「偉大な」、「カーラ」は「黒」「時間」を意味し、「大黒」となる。
 全てを飲み込む暗黒、全てを消し去る時間の流れは、シヴァの破壊の側面を表していると考えられた。
 マハーカーラは仏教に吸収された後も、破壊神としての属性を色濃く残していた。密教図像における「大黒天」は、我々にとって馴染み深い「だいこくさま」とは似ても似つかぬ恐ろしい姿をしている。

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posted by 九郎 at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 大黒 | 更新情報をチェックする

2006年04月16日

シヴァの妃

 神話によると、シヴァには数百の神妃がいるとされる。その中でも代表的なのがパールヴァティー(またはウマーと呼ばれる)で、ガネーシャとスカンダの母であると伝えられる。パールヴァティーは優美・柔和で、情熱的な女神としてシヴァの寵愛を受けている。
 シヴァに両義性があったように、シヴァの妃にもパールヴァティーの暗黒面と呼ぶべき破壊の女神達が存在する。名をドゥルガーとカーリーと言う。

【ドゥルガーの神話】
 はるか昔、マヒシャという強力な魔神が現れ、軍勢を率いて神々を退け、天界の支配者となった。神々にたすけを求められたシヴァとヴィシュヌは、光を放ってドゥルガーを生み出した。二神の怒りから生まれたドゥルガーは、獅子に乗り、三叉戟をはじめとする数々の武器を取って、魔神の軍勢をことごとく滅ぼした。


 カーリーは、さらに強力な殺戮と破壊の女神の極致として現れる。

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posted by 九郎 at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 大黒 | 更新情報をチェックする