2006年09月16日

友ヶ島年代記5 深蛇大王

 役行者と大蛇の闘いが始まる。しかし強力な霊験に加え、神剣を得た行者には、さすがの大蛇も敵わない。観念して己の悪行を悔い、改心を誓った。
 行者は罰として牙と爪を剥ぎ取った。
 大蛇はこの地に留まって法を守護することを望んだ。行者は大蛇に「深蛇大王(しんじゃだいおう)」と名を贈り、島中央部の湿地帯に封印した。
 深蛇大王の鎮まった湿地帯を、以後「深蛇池」と呼ぶようになった。

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2006年09月17日

友ヶ島年代記6 中世淡嶋願人

 時代は下って中世、「淡嶋願人(あわしまがんにん)」と呼ばれる遊行乞食が唱える俗伝には、以下のような別種の由来が伝えられている。

 アマテラスの六番目の姫君であるアワシマは、十六の春に住吉明神の后となった。しかし婦人病に罹ったために、堺の七度浜から種々の宝物とともに「うつほ舟」にのせられ、流された。
 三月三日に神島に漂着したアワシマは、その寂しさを紛らすために、島で人形を作って一人遊んだ。「雛遊び」の由来である。
 アワシマは病を除く願いをこめて人形を流し、婦人病に苦しむ女性を救う誓いを立てたという。

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2006年09月18日

友ヶ島年代記7 近現代の友ヶ島

 さらに時が流れた江戸時代、さすがの役行者の封印も千年を経て効力を弱めたのか、深蛇池に再び大蛇が現れたという伝説が残っている。
 狩りのために沖ノ島を訪れた紀州の「南竜公」が、池のほとりで宴会をしていたところ、物音に目を覚ました大蛇が襲い掛かってきた。大蛇は南竜公の投げた太刀によって再び封印されたという。
 古くはスサノオのヤマタノオロチ退治から、大蛇退治の伝説には「剣」がよく出てくる。

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 江戸時代以降は、さすがに新しい伝説は生まれなくなった。
 以下に史実としての友ヶ島を紹介する。
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2006年09月25日

友ヶ島見聞録1

 今回から数回にわたって「友ヶ島見聞録」をお送りします。
 「友ヶ島絵図」を参照しながらお楽しみください。
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 友ヶ島には何度か行った。
 公共交通ルートとしては、南海電車で大阪なんば〜和歌山市、和歌山市で加太線に乗り換えて終着加太駅までが便利だ。なんばから加太まで約一時間半。駅から加太港まで徒歩約30分だから、全体ではざっと二時間。
 駅から港までの間にスーパーがあるので、必要なものは買える。港の船着場にも簡単な売店はある。友ヶ島に一応水場はあるが、飲料水ではないので水は欠かせない。島にも宿泊施設と売店・食堂はあり、冷えたビールやお茶・ジュースは飲める。(当然「島値段」である)
 港までの道沿いに、海産物や名物「よもぎ餅」のお店があるので買っておくのもお勧め。
 港のすぐ近くに「人形供養」で有名な淡嶋神社があるので、時間があれば足を運んでみよう。友ヶ島神話関連の神社だ。供養のために全国津々浦々から集まってきたおびただしい数の人形の姿は圧巻。神社周辺には宿泊施設や温泉、食堂もある。
 加太港では友ヶ島の観光パンフレットをゲットしておこう。わかりやすい地図が載っていて便利だ。「フレンドリーアイランド友ヶ島」などと、頭のくらくらするようなコピーがついているが、見なかったことにしておこう。

 小型の汽船に乗っていざ友ヶ島へ。
 友ヶ島汽船は近年、便数が減り、値上げ傾向。私が行ったときには往復二千円だった。GWや夏季には便数が増えるが、事前に確かめておいた方がよい。
 約二十分の船旅は、かなり爽快だ。

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2006年09月26日

友ヶ島見聞録2

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 蛇ヶ池から歩いてすぐの島西端部、巨大な廃墟が出現する。海に突き出したコンクリートと煉瓦の膨大な質量。

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 かなり崩壊が進んでいるが、これが旧日本軍の第二砲台跡だ。

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 海側から全景を見ると、こうなる。

 友ヶ島には六つの砲台跡があるが、この第二砲台跡は一番足を運びやすい。危険なので内部は立ち入り禁止になっている。
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