2013年04月27日

遍路・防災・アウトドア 11

 アウトドアや日々のちょっとした荷物の運搬に、一台あると便利なのがキャリーカートだ。
 小さくて軽量なものは、ホームセンター等で1000円くらいから求められる。
 防災目的なら、それなりの荷重に耐えるものが必要になってくる。
 とくに被災生活では毎日の水の確保がかなりの重労働になってくるので、なんらかの台車やキャリーは不可欠だ。
 以下に、私の手持ちのものを紹介しておこう。


●かいだんのぼるくん(トリプルタイヤ/軽量アルミ製キャリーカート/背負子)
【長所】
 最大の売りは、階段を楽に登ることができるトリプルタイヤである。
 試してみると確かにさほど力を使う必要もなくスムーズに引っ張り上げることができ、腰痛持ちにはありがたい機能だ。
 本体はアルミフレームで約2.2kgと軽量。背負子として使用するためのベルトも付いている。
 押すにも引っ張るにも背負うにも程よい大きさで、車輪を取り外して薄くたたむ事ができる。
 一台あれば用途は広いだろう。

【短所】
 この種の階段の登りやすいトリプルタイヤは、どうしても構造上、車輪部分が脆弱になりがちだ。
 このキャリーについてのレビューでも、車輪部分の破損や外れやすさを指摘する声が多い。
 スペック上は「耐荷重50kg」ということだが、これはちょっと額面通りには受け取り難い。
 確かに平坦な道をゆっくり移動させる分には50kg載せても大丈夫なのだろうが、たとえば下り段差などでは載せている重量が20kgくらいであっても瞬間的に50kgを超える荷重がかかり、華奢な車輪部分が破損することは十分あり得るだろう。
 また、キャリーとしてではなく背負子で使用の場合は、耐荷重50kgは保証されていないようだ。
 軽量であることと引き換えに骨組みやベルトは必要最小限なので、使用にあたっては別途バッグやロープ等は揃える必要がある。

 定価である1万円前後だとお勧めできないが、販売価格が4千円台であれば、上に挙げたような様々な欠点を考慮に入れても、まあ納得できる範囲の買い物になると思う。
 私は近所の釣具店で4200円で入手した。

 防災やアウトドアに一台は欲しいキャリーカートだが、山道もありで極限まで荷物を減らす遍路では必要ない。
 ただ、この製品であれば昔の巡礼者の笈や厨子のように背負うことができるので、使用に耐えるかもしれない。

2013年05月21日

遍路・防災・アウトドア 12

 今回のお題は登山用ストック。

 私のアウトドアは登山というよりは遍路が中心だったので、これまでは金剛杖ばかり使っていて、登山用ストックは持っていなかった。
 金剛杖は玉置山と高野山で購入した大小二本を、気分によって使い分けていた。

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 遍路中は「自分は遍路をやってますよ」という名刺がわりに金剛杖をついていると、人里近くで野宿をしたり水を分けてもらう時など、なにかと都合が良い。
 
 ただ、遍路以外の普通の登山や日常使用になると、ちょっと使いづらい。
 そもそも金剛杖は浮世を離脱するためのアイテムなので、日常風景に全く合わない。
 半年位前ぎっくり腰をやってしまったとき、「ああ、こんな時に登山用ストックがあったら便利だなあ」と思った。
 立ったり座ったりの度に走る腰の痛みに、「いっそ金剛杖持ち歩くか?」という考えが頭をよぎったのだが、カタギの職場で梵字が書き込まれた杖をつくのは、有り無しで言えば確実に「無し」だ。
 その頃から、ぼちぼち登山用ストックの物色を始めていた。
 ストックを購入するのは初めてなので、とにかく手頃なものを使い潰してみるつもりで選んだのがこれ。


●キャプテンスタッグ トレッキングステッキ M-9842
 お値段きわめて安く、それなりに軽量、それなりにコンパクト。
 少し使ってみたが、今のところ機能にはとくに問題ない。
 ただ、アマゾンのサンプル写真は色合いがかなり暗めで、実物の印象とは違っているので少々注意。
 写真のように全体に黒い感じではなく、グリップ部分は明るいコルク調、本体も明るいシルバーだ。

 登山用ストックには大きく分けて片手持ちと、両手二本持ちの二大流派があって、最近の主流は短めのT字型ストックを両手に持つスタイルのようだ。
 私は金剛杖(もちろん一本)に慣れているのと、以前紹介した簡易テントのポールとしても使用したかったので、シングル仕様で120cmまで伸びる本品を選んだ。

 GWに一度このストックとテンチョで、どんな感じになるか試してみた。


●●mont-bell カモワッチテンチョ

 120cmでぴったりいい感じに張ることができる。

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 グリップ部分がテントの頂点に当たるため、T字型ストックだと使いづらいだろう。
 
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 テンチョにはシートが付属していない。
 たまたまホームセンターで似たような迷彩柄でサイズも合っているものを見つけたので、合わせてみる。

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 雨具として使えるテンチョに、シート+サバイバルシートなどの断熱性のあるものを合わせてもたぶん1kg前後。
 ストックを120cm前後の金剛杖に置き換えることも可能なので、夏季の遍路なら、野宿装備はこのあたりを基本に考えると軽量にまとまりそうだ。

2013年06月07日

遍路・防災・アウトドア 13

 今までに、少なく見積もっても50回以上は野宿をやってきた。
 熊野周辺の人里付近で、7月〜10月くらいまでの夏季中心だったので、条件としてはそれほど厳しくはない野宿だ。
 世の中上には上がいるので、この回数・条件は決して「手練れ」と言えるほどではないだろう。
 それでも「屋外で寝る」ということについて、自分の経験からブログ記事を書いてみる程度のことは可能だと思う。

 私の最初期の野宿は、↓こんな感じだった。

yamagoe019.jpg


 折りたたみ傘は日よけ、夜露しのぎだ。
 一応タオルは敷いてあるが、当然ながら真夏でも夜は寒かった(笑)

 こういうおバカな経験も積みながらわかったこともある。
 逆説的に思えるかもしれないが、野宿で心がけるべき基本は、

「なるべく地面で寝ない」


 ということだ。
 地面というものは、夏季であっても夜半以降は冷え、そこに接触している体の箇所から急速に体温が奪われていく。
 なんの寒さ対策もなく地面にゴロ寝していると、肩や腰などの背面から冷え込み、かなり辛い思いをすることになるのである。
 寝転ぶことが可能なベンチなどがあればそこに寝た方がいいし、やむを得ず地べたに寝るしかない場合は、なんらかの断熱措置をとらなければならない。
 予想外の遭難でなんの備えもない場合、夜間は地面に寝転ばないで休息を取った方が良いと言われている。
 寝転ばず、木にもたれて休息する「ハグ・ア・ツリー」という言葉もあるそうだ。
 
 急な被災の場合は、身の回りで何か断熱効果のありそうなものを探してみよう。
 避難所が屋外だったり、床がコンクリートや板敷であった場合、なんの備えもないならば、まず段ボールや新聞紙を調達するのが良い。
 床や地面に何枚か段ボールを敷き、着衣の下の腹部に新聞紙を巻きつけて寝ると、それだけで何もしないよりはかなり体温が保たれる。
 冬季であれば、寝袋があったとしてもかなり冷える場合が多い。
 寝袋はそれなりに高級品でないと冬場の性能は気休め程度なので、段ボール敷き・新聞紙巻き付けで保温効果を高めたほうが良い。
 
 防災やアウトドア目的であらかじめ準備するなら、アルミ素材を使った断熱シートがあると便利だ。
 ホームセンターや100均でも売っている、クッションシートにアルミを蒸着したものが一枚あるだけで、寝心地は全く変わってくる。
 たとえば、以下のようなもの。


●アルミシート2畳
 断熱効果があるので、普段はコタツの下などに敷いておいても良い。


●キャンパーズコレクション 断熱レジャーシート
 断熱とクッションで、ビニール製のレジャーシートよりかなり快適。
 普段使いとともに、防災グッズとしても使える。


 アルミ素材シートと言えば、度々紹介してきたサバイバルシートだが、冬の間に様々なシーンで実験してみて、わかったことを書き留めておく。


●サバイバルシート(防寒・保温シート)
【利点】
・保温断熱効果が高い
・軽量コンパクトなので、普段から持ち歩ける
・きわめて安価
【欠点】
・使用時にクシャクシャと音が出る
・通気性が悪い

 音の問題はともかく、通気性の悪さはちょっと注意が必要だと感じた。
 真冬に体に近い位置で巻きつけて使用していると、けっこう湿気がこもるのだ。
 はじめは保温効果が高いために汗ばんでいるのかと思ったのだが、どうやら汗ではなくて「結露」に近い状態だということが分かってきた。
 体温を逃さないよう体にきつくまいて長時間使用していると、内側がびしょびしょになってしまうこともあるようだ。
 だから使い方としては、地面に敷いて断熱に使ったり、上着などの上からゆるく羽織って、ある程度通気を確保できるようにするのが正解なのかもしれない。
 使い方次第で、威力を発揮できるアイテムであることは間違いないと思った。


 普段から持ち歩く用には軽量コンパクトなサバイバルシート、防災やアウトドア・レジャー用にはクッション素材にアルミ蒸着したものを用意しておけば、どちらもさほど高い買い物ではないのではないのでお勧めだ。

2013年11月20日

遍路・防災・アウトドア その後

 このカテゴリ熊野では、防災やアウトドアに利用できるグッズについて色々紹介してきた。
 いくつかの商品について、一年間ほど使ってみた結果について報告しておく。

 まずは電池式LEDランタンから。

●「GENTOS LEDランタン エクスプローラー EX-431CW」(明るさ150ルーメン/連続点灯8時間)
●「GENTOS LEDランタン エクスプローラー EX-1977IS」(明るさ100ルーメン/連続点灯12時間)
●「GENTOS エクスプローラー EX-757MS」(明るさ150ルーメン/実用点灯20時間)

 上掲の三つを紹介し(詳しい紹介は上のリンクから)、私自身は最初のものを購入した。
 約半年間、数度のアウトドアで使用したが、まだはじめに入れた電池が保っている。
 使い方にもよるので一概には言えないが、防災目的に部屋にひとつ置いておいて損のない商品だと思う。
 というか、今amazonでは販売価格が1200円を切ってるじゃないですか!
 私は確か1800円ほどで買ったので、これはかなりお買い得です。

 次にキャリーカート

●かいだんのぼるくん(トリプルタイヤ/軽量アルミ製キャリーカート/背負子)

 事前に覚悟はしていたが、やはり車輪部分が華奢だった。
 まだ壊れてはいないが、基本的に平坦な舗装道路や規則的な段差で丁寧に使用するための商品だと思う。
 一度キャンプで使用したとき、地道や斜面ではけっこう危なっかしかったので、災害時に荒れた路面の使用には適さないかもしれない。
 普段丁寧に使う分には、特に問題は感じていないが、防災やアウトドアで酷使する場合には、素直に車輪が大きいタイプのものを選んだほうが良いだろう。
 カートと背負子を兼ねた商品がこれ以外になかなか見つからないので、私自身は割合満足している。

 最後は登山杖について

●キャプテンスタッグ トレッキングステッキ M-9842

 お値段きわめて安く、それなりに軽量、それなりにコンパクトな本品、気に入って度々使っていたのだが、結果は「紛失」。
 登山杖ではよくあることなので諦めるしかない。。。
 もう一度同じものを買うか、違うものを試してみるか、現在思案中。
 モノは良かったです。
 
 今回はこのくらいで。

2014年08月11日

防災グッズ覚書

 昨日の台風11号は、直撃を食らったけれども無事。
 ちょっと土曜日から泊まりがけで出掛けていたのだが、日曜朝、さっさと帰途についたことが幸いして、交通機関が動いているうちに帰宅することができた。
 後一時間ぐずぐずしていたら鉄道が止まっていたところだったので、我ながら良い判断だった。

 私は阪神淡路大震災で被災した経験があり、防災グッズにはついては日頃から関心を持っている。
 このブログでもアウトドアにも使える防災グッズとして、色々と紹介してきた。
 実際使用してみたものを中心に紹介しているので、興味のある人は参照してみてほしい。

 これらの記事を書いた後も、色々試してきた。
 その中から、使ってみて便利だったものを紹介してみよう。

 まずはリストコンパスから。

 
 防災グッズとしての方位磁石は、その必要があまりピンと来ないかもしれない。
 しかし、とくに震災後の移動では、交通機関が麻痺していたり、街の風景が一変していたりして、自分の現在地や進んでいる方向の把握が非常に難しくなる。
 日常の手荷物の中に、安価でごく簡単なものでいいからコンパスを入れておくと、いざというとき必ず重宝することになる。
 今回お勧めするのは、腕時計のベルトに装着するタイプのリストコンパスだ。
 探せば数百円くらいからあるが、オイル式で実用に耐えそうなのは1000円以上のものだろう。
 ケータイ、スマホが普及した昨今、腕時計を身に付ける習慣自体を持たない人が増えている。
 平時ならばそれで全く問題ないのだが、災害や遭難時、とくにスマホはあっという間にバッテリーが切れる。
 物理的な耐久性でも腕時計の方がはるかに信頼できるので、私は今でもなるべく腕時計をつけるようにしている。
 時刻を確かめるのに一々ケータイやスマホを見ないことで、限りあるバッテリーを節約することにもつながる。
 コンパスも電子式でGPS機能などがついた高性能なものもあるが、災害時対応で考えるなら、私はより原始的で壊れようがないものを推したい。
 普段から腕時計にコンパスをつけてみると、はじめて訪れて土地勘のない場所では、あるとけっこう便利だったりするのだ。

 私はスモーカーではないので、普段使いのライターは持ち歩かないのだが、アウトドアや遍路のときには100均などでも売っている着火ライターをよく使っていた。
 しかし、最近のものは子供がイタズラしないように配慮されているためか、スイッチがかなり硬いものが主流になり、使い勝手が落ちてきていた。

 そんな中、ガスが充填できて火口の伸縮するタイプの製品を見つけた。


●スライドガスマッチ(SOTO)
 点火スイッチはロックを解除すると軽く、非常に使い勝手が良い。
 火口がスライド伸縮するので携帯性も良好。
 季節柄、花火にも使えるだろう。
 バーナー式でより火力の強いタイプのものもあるが、私の使い方であればそこまでの火力は必要ない。
 一点だけマイナスをつけるなら、Amazonのレビューにも投稿されている通り、値段のわりに見た目が安っぽいことか(笑)


 あと、これはまだ購入していないのだが、ちょっと気になっているグッズもある。


●ワイヤーソー

 あまり実用的ではないかもしれないが、秘密道具好きな男子の心をくすぐる製品である。
 値段が安いので、話のネタにちょっと購入してみようかと思っている。

 防災は、普段の心がけ。
 楽しみつつ、備えましょう!