根っからのアナログ人間である。
PCを始めたのが2004年。
それまでは骨董品のようなワープロを使い、ネットの世界は触ったことも無かった。
2007年まではケータイも使っていなかった。今でも必要に迫られて「持っている」だけで、実際にはほとんど使っていない。いまだに自分の番号を憶えていないし、通常の通話とメール返信以外はやらない。というか、使い方が良くわかっていないので、出来ない。
こうしてブログを運営し、PCで絵を描き、拙いFlash動画やDTMで遊びながらも、感覚的にはデジタルをやっている気がしない。
アナログ人間がさほど違和感を感じずに色々遊べるのも、一重に技術革新のおかげだ。
ここ数年、情報端末は更に進化しているようだけど、う〜ん正直ついていけない。
デスクトップ一台と、子機としてネットブック一台(ただしネットには未接続)の現状で十分だったのだが、半年ぐらい前に家電量販店で気になるのを見つけてしまった。
●「デジタルメモ ポメラ(POMERA DM10)」(キングジム)
テキスト入力だけに特化したツール。収納時には文庫本サイズになるが、開くと違和感なく打てるサイズのキーボードが出現する。
ネット接続もゲームも音楽再生もカラー表示も一切なし!
80年代末期のワープロ専用機みたいな小さな白黒液晶画面で、ただただテキスト入力するのみ!
だが、それがいい!
私のような意志の弱い人間は、「色々できる」のを持ってしまうと、ちょい面倒なテキスト入力なんてできなくなってしまう。
このポメラの素晴らしいところは「文字うちしかできない」ところなのだ。
しかも軽くてコンパクト、単四電池2本で20時間以上動き、起動にたった2秒!
移動中や喫茶店での5分、10分を無駄なく拾い集めることができる。
もちろんPCに接続することも可能!
私が入手したのは一番安いシリーズで、液晶画面の大きさや性能にやや欠ける印象はあるが、十分実用に耐えるので重宝している。
経済的にもう少し余裕があれば、以下のようなお馬鹿な代物に手を出したかもしれないが、そこまで「メモ帳」には投資できない。。。
●「デジタルメモ ポメラ シャア・アズナブルモデル DM11Gアカ」(キングジム)
何かと多機能がもてはやされる世の中、センスのいい単機能がもっと注目されますように。
2011年10月17日
2012年11月19日
どことはいわんが
9月頃、愛用のノートPCに不具合が生じた。
ACアダプターを繋いでもバッテリーの充電ランプが点きづらくなってきたのだ。
常識的にはACアダプターの接触不良を疑うべきだろう。
しかし接触不良であれば、どこに不良個所があるかはだいたい分かるものだ。
今回の場合は、充電ランプが点く時と点かない時で、ACアダプターの配置やコードの角度に法則性は見られず、どうも接触不良ではなさそうに思えた。
後はバッテリー周辺か、ランプ単体、ACアダプター自体の劣化等が考えられそうだ。
そうこうしているうちに全く充電されなくなってしまったのが9月中旬。
2009年秋に約4万円で購入の安価なネットブックである。
けっこう使い倒して3年目という状況を考えればそろそろ寿命かもしれないのだが、長期保証の期間内なので一応修理に出してみることにした。
某大手家電量販店の修理カウンターに持ち込み、状況を説明する。使っていた感じでは、接触不良ではなさそうだということも、一応参考意見として述べておく。
量販店さんの説明では、こちらのメーカーは海外修理になるので少々時間がかかるとのこと。目安としては3週間、場合によっては4週間ほどかかることもあるらしい。
以前使っていた国内メーカーの修理が2~3週間だったことを考えると、期間は長めだ。
どことは書かないが、今回のネットブック、ある沖縄っぽい名前のメーカーの製品である。
私はそのメーカーに対してとくに何の先入観も持っていなかった。
価格の割りには、この3年間とくに問題もなく愛用してきており、むしろ好印象すら持ってきたと言ってよい。
だから国内メーカーより修理に多少時間がかかったとしても、まあ、そのくらいは仕方がないかと思っていた。
そう、この時点では。
ネットブックを修理に出してからは、けっこう不便を感じていた。
移動の多い商売柄である。
自宅に「母艦」としてのデスクトップはあるものの、やはり外に持ち出せる「戦闘機」は必要だ。
なんとか文字打ちはPOMERAで間に合うが、絵描きのハシクレとしては画像が扱える環境があった方が良い。
じりじりしながら修理完了を待つ。
3週間後、量販店から電話連絡があった。
ようやく修理が完了かと思って話を聞いてみると、どうも様子がおかしい。
チェックしてみたが、修理依頼の不具合が再現されないというのだ。
そんなはずはないのだが、メーカー側が不具合が存在しないと言うのなら仕方がない。一旦受け取るので返却してくれるよう、依頼した。
この時点で、私は「ああ、これはちょっとモメるな……」と、量販店の修理窓口での一悶着を半ば覚悟しつつあった。
その後の一週間、修理に出したPCのことを思い出すたびに、ちょっと気が重くなった。
そして一週間後(修理に出してから4週間後)、再度量販店から電話連絡があった。
やっと返ってきたかと話を聞いてみると、意外な報告があった。「最終チェックでACアダプターに不具合(やはり接触不良ではなかった)が見つかった」と言うのだ。
思わず電話口で舌打ちしてしまった。
(ほら見ろ、いわんこっちゃあらへんがな!)
生来、極めて短気な質である。
年齢とともに多少忍耐は身に付けてきたものの、頭に血が昇るハードルは相変わらず低い。
それでも矛先を向ける相手を間違ってはいけないので、そっと深呼吸しながら、努めて冷静に受け答えする。
「量販店さんに言っても仕方がないですけど、それ、最初のチェックで分からなかったんですかねえ?」
「……はあ……」
「バッテリーの充電ランプが点かないという場合、普通PC本体しか調べないもんなんですか? 最初はそれで突き返そうとしたわけでしょ?」
「……う〜ん」
「本体に不具合が見つからなかったら、当然ついでにACアダプターの方も調べるもんだと思うんですが、私の感覚は変わってますかねえ?」
「そうですねえ……」
「これでもう修理に出してから一カ月ですよ。いつになったら返ってくるんですかねえ」
しゃべりながら本来責任外の量販店の担当者さんが気の毒になってきた。
ぼちぼち矛を収めることにしたのだが、やはりお店側にも「販売責任」と言うものはあると思うのだ。
クレーマー扱いされるかもしれないが、一応言うべきは言っといた方が良い。
「じゃあ、他に不具合がないよう、ちゃんとチェックしてもらえるよう、量販店さんからもメーカーに伝えておいてくださいね」
結局、PCが返ってきたのはそれから2週間後のことだった。
たかがACアダプターの不具合を見つけるのに1か月、問題のアダプターが交換されて戻ってくるまでだと6週間。
どことは書かないが、沖縄っぽい名前のメーカーである。
物は悪くないですよ。普通に使えてます。
でもねえ、サポートは糞。
まあ、このぐらいのことは書かせてもらっても罰は当たらんだろ。
ACアダプターを繋いでもバッテリーの充電ランプが点きづらくなってきたのだ。
常識的にはACアダプターの接触不良を疑うべきだろう。
しかし接触不良であれば、どこに不良個所があるかはだいたい分かるものだ。
今回の場合は、充電ランプが点く時と点かない時で、ACアダプターの配置やコードの角度に法則性は見られず、どうも接触不良ではなさそうに思えた。
後はバッテリー周辺か、ランプ単体、ACアダプター自体の劣化等が考えられそうだ。
そうこうしているうちに全く充電されなくなってしまったのが9月中旬。
2009年秋に約4万円で購入の安価なネットブックである。
けっこう使い倒して3年目という状況を考えればそろそろ寿命かもしれないのだが、長期保証の期間内なので一応修理に出してみることにした。
某大手家電量販店の修理カウンターに持ち込み、状況を説明する。使っていた感じでは、接触不良ではなさそうだということも、一応参考意見として述べておく。
量販店さんの説明では、こちらのメーカーは海外修理になるので少々時間がかかるとのこと。目安としては3週間、場合によっては4週間ほどかかることもあるらしい。
以前使っていた国内メーカーの修理が2~3週間だったことを考えると、期間は長めだ。
どことは書かないが、今回のネットブック、ある沖縄っぽい名前のメーカーの製品である。
私はそのメーカーに対してとくに何の先入観も持っていなかった。
価格の割りには、この3年間とくに問題もなく愛用してきており、むしろ好印象すら持ってきたと言ってよい。
だから国内メーカーより修理に多少時間がかかったとしても、まあ、そのくらいは仕方がないかと思っていた。
そう、この時点では。
ネットブックを修理に出してからは、けっこう不便を感じていた。
移動の多い商売柄である。
自宅に「母艦」としてのデスクトップはあるものの、やはり外に持ち出せる「戦闘機」は必要だ。
なんとか文字打ちはPOMERAで間に合うが、絵描きのハシクレとしては画像が扱える環境があった方が良い。
じりじりしながら修理完了を待つ。
3週間後、量販店から電話連絡があった。
ようやく修理が完了かと思って話を聞いてみると、どうも様子がおかしい。
チェックしてみたが、修理依頼の不具合が再現されないというのだ。
そんなはずはないのだが、メーカー側が不具合が存在しないと言うのなら仕方がない。一旦受け取るので返却してくれるよう、依頼した。
この時点で、私は「ああ、これはちょっとモメるな……」と、量販店の修理窓口での一悶着を半ば覚悟しつつあった。
その後の一週間、修理に出したPCのことを思い出すたびに、ちょっと気が重くなった。
そして一週間後(修理に出してから4週間後)、再度量販店から電話連絡があった。
やっと返ってきたかと話を聞いてみると、意外な報告があった。「最終チェックでACアダプターに不具合(やはり接触不良ではなかった)が見つかった」と言うのだ。
思わず電話口で舌打ちしてしまった。
(ほら見ろ、いわんこっちゃあらへんがな!)
生来、極めて短気な質である。
年齢とともに多少忍耐は身に付けてきたものの、頭に血が昇るハードルは相変わらず低い。
それでも矛先を向ける相手を間違ってはいけないので、そっと深呼吸しながら、努めて冷静に受け答えする。
「量販店さんに言っても仕方がないですけど、それ、最初のチェックで分からなかったんですかねえ?」
「……はあ……」
「バッテリーの充電ランプが点かないという場合、普通PC本体しか調べないもんなんですか? 最初はそれで突き返そうとしたわけでしょ?」
「……う〜ん」
「本体に不具合が見つからなかったら、当然ついでにACアダプターの方も調べるもんだと思うんですが、私の感覚は変わってますかねえ?」
「そうですねえ……」
「これでもう修理に出してから一カ月ですよ。いつになったら返ってくるんですかねえ」
しゃべりながら本来責任外の量販店の担当者さんが気の毒になってきた。
ぼちぼち矛を収めることにしたのだが、やはりお店側にも「販売責任」と言うものはあると思うのだ。
クレーマー扱いされるかもしれないが、一応言うべきは言っといた方が良い。
「じゃあ、他に不具合がないよう、ちゃんとチェックしてもらえるよう、量販店さんからもメーカーに伝えておいてくださいね」
結局、PCが返ってきたのはそれから2週間後のことだった。
たかがACアダプターの不具合を見つけるのに1か月、問題のアダプターが交換されて戻ってくるまでだと6週間。
どことは書かないが、沖縄っぽい名前のメーカーである。
物は悪くないですよ。普通に使えてます。
でもねえ、サポートは糞。
まあ、このぐらいのことは書かせてもらっても罰は当たらんだろ。
2012年11月29日
遅ればせながらMD卒業
かれこれ6年ほど使ってきたMDウォークマンのバッテリーがへたってきた。
ウォークマンを入手したのは遅かったが、MDラジカセは2001年ぐらいから使っていたので、MDとの付き合いはけっこう長い。
しかしMDプレーヤーの生産も既に終了。手持ちのMD内の音楽データの移行も考えると、完全に故障してしまう前に、ぼちぼち次の再生機器を考えなければならない。
そこで当然ながら頭をよぎるのは「スマホ」という選択肢なのだが、普通のケータイすら2009年まで持っていなかった私である。あくまでよぎっただけですぐに選択肢からは外れる。
ていうか身の回りのスマホユーザーの皆さんが、肝心の電話連絡が必要なシーンで非常に頻繁にバッテリー切れを起こしているのを見るにつけ、つくづく「通信と娯楽は機械ごと分けといた方がいいんじゃね?」という感想を持ってしまうのだ。(←あくまで個人的見解)
携帯用の充電機器を別に持ってもいいだろうが、それだと結局同じようなかさのものを二つ持つことになり、通信と娯楽の機器を分けておくのとあまり変わらないではないか。
ということで、やっぱり音楽は音楽で完結させることにし、携帯プレーヤーを物色した。
ウォークマンも現行のものをもちろんチェックした。カセットテープ、CD、MDと歴代見てきたが、だいたい値段は1万数千円〜で一定していてあまり変動がない印象だ。
ソニー以外で探せば、同じ形態のプレーヤーでもっと安いものがいくらもある。
たとえばUSB接続、PC経由で音楽を取り込むスタイルのものなら、2〜3千円くらいから売っている。
もちろん、ソニーの価格が法外であるということはないだろう。
何よりも製品自体の「当たり外れ」が少なく、品質、耐久性はノーブランドのものより保障されてはいるはずだ。
しかし、である。
家電製品の耐用年数が、目に見えて短くなった昨今。
昔は10年くらいなら普通に使い続けてきた家電が、いつの間にか4〜5年、下手したら2〜3年で使用不能になってしまい、とくにPC周辺機器の耐用年数は非常に短い。
どうせ2〜3年の使用なら、割り切って安物買いを試してみるかと、入手したのが以下のプレーヤー。
●8G タッチパネルMP4プレーヤーYTOM5007
音楽再生、非常に小画面ながら動画再生、簡易カメラ、音声録音、FMラジオ機能も付属して、実売6千円弱。私はさらに安売りで4980円で購入。
購入からそろそろ2カ月だが特に問題なく、「多機能なUSBメモリ」として使用している。
音楽データの管理ソフトなどは付属していないので、データの管理はすべて自分で行わなければならないが、いまのところさほど不都合は感じていない。
ネットで同機種を検索してみると、液晶画面がやや破損しやすいという情報もあるので、一応保護フィルムを貼り付け、100均で購入したケースに入れて携帯している。
音質も、まあブランド商品に比べれば細かな差はあるのだろうが、こちとら弁当箱くらいあるカセットテープのウォークマンから見てきた古参である。
携帯性も、音質も、「一番じゃなくていい」のである。
もう充分。
西郷どんじゃないけど「もうここらでよか」ということはあるのだ。
【追記】
やっぱり耐久性に難アリでした。。。
詳しくは一年後の記事へ。
ウォークマンを入手したのは遅かったが、MDラジカセは2001年ぐらいから使っていたので、MDとの付き合いはけっこう長い。
しかしMDプレーヤーの生産も既に終了。手持ちのMD内の音楽データの移行も考えると、完全に故障してしまう前に、ぼちぼち次の再生機器を考えなければならない。
そこで当然ながら頭をよぎるのは「スマホ」という選択肢なのだが、普通のケータイすら2009年まで持っていなかった私である。あくまでよぎっただけですぐに選択肢からは外れる。
ていうか身の回りのスマホユーザーの皆さんが、肝心の電話連絡が必要なシーンで非常に頻繁にバッテリー切れを起こしているのを見るにつけ、つくづく「通信と娯楽は機械ごと分けといた方がいいんじゃね?」という感想を持ってしまうのだ。(←あくまで個人的見解)
携帯用の充電機器を別に持ってもいいだろうが、それだと結局同じようなかさのものを二つ持つことになり、通信と娯楽の機器を分けておくのとあまり変わらないではないか。
ということで、やっぱり音楽は音楽で完結させることにし、携帯プレーヤーを物色した。
ウォークマンも現行のものをもちろんチェックした。カセットテープ、CD、MDと歴代見てきたが、だいたい値段は1万数千円〜で一定していてあまり変動がない印象だ。
ソニー以外で探せば、同じ形態のプレーヤーでもっと安いものがいくらもある。
たとえばUSB接続、PC経由で音楽を取り込むスタイルのものなら、2〜3千円くらいから売っている。
もちろん、ソニーの価格が法外であるということはないだろう。
何よりも製品自体の「当たり外れ」が少なく、品質、耐久性はノーブランドのものより保障されてはいるはずだ。
しかし、である。
家電製品の耐用年数が、目に見えて短くなった昨今。
昔は10年くらいなら普通に使い続けてきた家電が、いつの間にか4〜5年、下手したら2〜3年で使用不能になってしまい、とくにPC周辺機器の耐用年数は非常に短い。
どうせ2〜3年の使用なら、割り切って安物買いを試してみるかと、入手したのが以下のプレーヤー。
●8G タッチパネルMP4プレーヤーYTOM5007
音楽再生、非常に小画面ながら動画再生、簡易カメラ、音声録音、FMラジオ機能も付属して、実売6千円弱。私はさらに安売りで4980円で購入。
購入からそろそろ2カ月だが特に問題なく、「多機能なUSBメモリ」として使用している。
音楽データの管理ソフトなどは付属していないので、データの管理はすべて自分で行わなければならないが、いまのところさほど不都合は感じていない。
ネットで同機種を検索してみると、液晶画面がやや破損しやすいという情報もあるので、一応保護フィルムを貼り付け、100均で購入したケースに入れて携帯している。
音質も、まあブランド商品に比べれば細かな差はあるのだろうが、こちとら弁当箱くらいあるカセットテープのウォークマンから見てきた古参である。
携帯性も、音質も、「一番じゃなくていい」のである。
もう充分。
西郷どんじゃないけど「もうここらでよか」ということはあるのだ。
【追記】
やっぱり耐久性に難アリでした。。。
詳しくは一年後の記事へ。
2013年02月18日
デジカメと写真管理についての覚書
私がデジカメを使い始めたのは確か2002年頃のことだった。
求めやすい価格帯のコンパクトデジカメの画素数が200万を超え、スナップや資料写真に使うには十分実用的になり、企業でも仕事に使う写真がデジタルに移行した時期だったと記憶している。
1代目のデジカメはCANONのIXYシリーズの中から、当時としてはそこそこ高画質だった300万画素超で、動画も撮れるモデルのものを使い始めた。
メモリーカードはCFカードで、256MBのものが6000円くらいしたのではないかと思うが、それを二枚用意して使いまわしていた。
データの保存はCD-Rに書き込むのが主流で、当時は今ほどPCが普及していなかったので、街の写真屋さんがプリントと同時にデータの書き込みサービスも行っていた。
その数年後、ノートPCが十万円を切る顛末と同期しながら、「街の写真屋さん」というカテゴリ自体がほぼ消滅してしまうことを、まだ多くの人は認識していなかったはずだ。
というか2000年代初頭頃でも、十年以内にフィルムによるアナログ写真が、趣味の領域以外から払底することなど、予測できた人はいなかっただろう。
おそらく同じような業界の再編は、これからも様々に進行していく。
次に来るのはどう考えても「出版」だろう。
ともかく私の場合、写真の用途は旅の記録と絵を描く時の資料で、アナログ写真に対してまったく思い入れがなかったこともあり、スムーズにデジタルに移行できた。
一代目のIXYは不具合もなく6年ほど働いてくれた。
カメラ本体はまだ壊れる気配がなかったのだが、6年も経つとバッテリーがかなりヘタってきた。
バッテリーだけを買い換えるとかなり高額で、その代金を払うくらいなら性能がむちゃくちゃに向上した新製品を買うメリットの方が大きく思えたので、2008年頃二代目に買い換えた。
慣れ親しんだIXYシリーズは6年の間に飛躍的に高画質・コンパクトの度合いを強めており、買い替えの時にも当然ながら第一候補だったのだが、結局購入したのはPowerShotシリーズだった。
理由としては、初代と同じCANONの製品なので、とりあえずオートで撮った場合の風合いが共通しているであろうこと、700万画素で当時そこそこ高画質だったこと、電源が単三電池二本であることが挙げられる。
とくに電源が専用バッテリーではなく電池であることは、私の購入動機としては非常に大きかった。
普段はエネループ等に代表される充電式の電池を使用し、急にバッテリー切れが起こった場合でも街中ならば単三電池はどこでも即座に入手可能。
この手軽さを経験してしまうと専用バッテリー使用のデジカメにはもう戻れないと強く感じてしまう。
単三電池二本を収納するため、どうしてもコンパクトさでは他のシリーズや他社の同等製品に劣るけれども、それでもアナログカメラ時代を知っている者にとっては「これでももう十分小さいじゃん!」で済むレベルだったのだ。
今でも家電量販店で最新のIXYシリーズを興味本位で手にとってみることがあるが、カメラの場合はあまりに小型軽量過ぎると「シャッターを押す」という所作が難しくなるように感じる。
PowerShotシリーズは電池を二本収納する構造上、どうしても右手の握る部分に「膨らみ」ができるのだが、それがあることで逆に持ちやすさを生んでいると思う。
メモリーカードはこの二代目からSDカードになり、価格は飛躍的にダウンし、容量は飛躍的にアップした。
2008年当時でも2GBのSDカードが千円を切っており、その頃から私はカード容量がいっぱいになった場合、PC経由で写真を保存した後、データ消去して繰り返し使用するのではなく、気軽に新しくカードを買い足すようになっていた。
もちろん写真データはPCやDVDにも保存するのだが、撮ったままで容量いっぱいになったSDカードも、そのままバックアップとして貯めておくようになり、その体制は今も継続している。
そして2011年、二代目デジカメのPowerShotの画像に、微妙に白い小さな影のようなものが映り込むようになった。
デジカメの不具合としてはよくある症状の一つのようで、最近の家電製品の例に漏れず「修理するなら新品を買ったほうがお得」という状態だった。
購入から4年近くが経過しており、コンパクトデジカメの性能はそれくらいの期間が経つと一段階も二段階も向上している。
昭和生まれの感覚から言えば、ものはもう少し大事に扱い、機械製品なら十年は使うものだという意識が抜き難く存在するのだが、こういう感覚が今の世と合わないことは十分承知している。
仕方なく、三代目購入。
今現在使用しているのもPowerShotシリーズである。
購入して一年半、既に製品としては古くなりつつあるが、一応参考にamazonのリンクも貼っておく。
●Canon デジタルカメラ PowerShot A1200
この価格で1200万画素。やや手ブレに弱い印象があるが、基本性能は申し分ない。
三代目を購入して以降もSDカードは安くなり続けた。
昨年くらいから4GBが800円を切るようになり、そして最近、行きつけの量販店で8GBのものが600円を切っているのを発見した……
おそらく三代目の寿命が尽きるであろう2〜3年後、十年以上愛用してきた「コンパクトデジカメ」というカテゴリがどのような有り様になっているかは、もう想像もつかない。
今ですら、スマホとデジタル一眼の狭間でやや中途半端な位置付けになりつつあるような気がする。
方向性が見えてくるあたりまで、我が愛用の三代目が寿命を保ってくれることを祈る他ない。
求めやすい価格帯のコンパクトデジカメの画素数が200万を超え、スナップや資料写真に使うには十分実用的になり、企業でも仕事に使う写真がデジタルに移行した時期だったと記憶している。
1代目のデジカメはCANONのIXYシリーズの中から、当時としてはそこそこ高画質だった300万画素超で、動画も撮れるモデルのものを使い始めた。
メモリーカードはCFカードで、256MBのものが6000円くらいしたのではないかと思うが、それを二枚用意して使いまわしていた。
データの保存はCD-Rに書き込むのが主流で、当時は今ほどPCが普及していなかったので、街の写真屋さんがプリントと同時にデータの書き込みサービスも行っていた。
その数年後、ノートPCが十万円を切る顛末と同期しながら、「街の写真屋さん」というカテゴリ自体がほぼ消滅してしまうことを、まだ多くの人は認識していなかったはずだ。
というか2000年代初頭頃でも、十年以内にフィルムによるアナログ写真が、趣味の領域以外から払底することなど、予測できた人はいなかっただろう。
おそらく同じような業界の再編は、これからも様々に進行していく。
次に来るのはどう考えても「出版」だろう。
ともかく私の場合、写真の用途は旅の記録と絵を描く時の資料で、アナログ写真に対してまったく思い入れがなかったこともあり、スムーズにデジタルに移行できた。
一代目のIXYは不具合もなく6年ほど働いてくれた。
カメラ本体はまだ壊れる気配がなかったのだが、6年も経つとバッテリーがかなりヘタってきた。
バッテリーだけを買い換えるとかなり高額で、その代金を払うくらいなら性能がむちゃくちゃに向上した新製品を買うメリットの方が大きく思えたので、2008年頃二代目に買い換えた。
慣れ親しんだIXYシリーズは6年の間に飛躍的に高画質・コンパクトの度合いを強めており、買い替えの時にも当然ながら第一候補だったのだが、結局購入したのはPowerShotシリーズだった。
理由としては、初代と同じCANONの製品なので、とりあえずオートで撮った場合の風合いが共通しているであろうこと、700万画素で当時そこそこ高画質だったこと、電源が単三電池二本であることが挙げられる。
とくに電源が専用バッテリーではなく電池であることは、私の購入動機としては非常に大きかった。
普段はエネループ等に代表される充電式の電池を使用し、急にバッテリー切れが起こった場合でも街中ならば単三電池はどこでも即座に入手可能。
この手軽さを経験してしまうと専用バッテリー使用のデジカメにはもう戻れないと強く感じてしまう。
単三電池二本を収納するため、どうしてもコンパクトさでは他のシリーズや他社の同等製品に劣るけれども、それでもアナログカメラ時代を知っている者にとっては「これでももう十分小さいじゃん!」で済むレベルだったのだ。
今でも家電量販店で最新のIXYシリーズを興味本位で手にとってみることがあるが、カメラの場合はあまりに小型軽量過ぎると「シャッターを押す」という所作が難しくなるように感じる。
PowerShotシリーズは電池を二本収納する構造上、どうしても右手の握る部分に「膨らみ」ができるのだが、それがあることで逆に持ちやすさを生んでいると思う。
メモリーカードはこの二代目からSDカードになり、価格は飛躍的にダウンし、容量は飛躍的にアップした。
2008年当時でも2GBのSDカードが千円を切っており、その頃から私はカード容量がいっぱいになった場合、PC経由で写真を保存した後、データ消去して繰り返し使用するのではなく、気軽に新しくカードを買い足すようになっていた。
もちろん写真データはPCやDVDにも保存するのだが、撮ったままで容量いっぱいになったSDカードも、そのままバックアップとして貯めておくようになり、その体制は今も継続している。
そして2011年、二代目デジカメのPowerShotの画像に、微妙に白い小さな影のようなものが映り込むようになった。
デジカメの不具合としてはよくある症状の一つのようで、最近の家電製品の例に漏れず「修理するなら新品を買ったほうがお得」という状態だった。
購入から4年近くが経過しており、コンパクトデジカメの性能はそれくらいの期間が経つと一段階も二段階も向上している。
昭和生まれの感覚から言えば、ものはもう少し大事に扱い、機械製品なら十年は使うものだという意識が抜き難く存在するのだが、こういう感覚が今の世と合わないことは十分承知している。
仕方なく、三代目購入。
今現在使用しているのもPowerShotシリーズである。
購入して一年半、既に製品としては古くなりつつあるが、一応参考にamazonのリンクも貼っておく。
●Canon デジタルカメラ PowerShot A1200
この価格で1200万画素。やや手ブレに弱い印象があるが、基本性能は申し分ない。
三代目を購入して以降もSDカードは安くなり続けた。
昨年くらいから4GBが800円を切るようになり、そして最近、行きつけの量販店で8GBのものが600円を切っているのを発見した……
おそらく三代目の寿命が尽きるであろう2〜3年後、十年以上愛用してきた「コンパクトデジカメ」というカテゴリがどのような有り様になっているかは、もう想像もつかない。
今ですら、スマホとデジタル一眼の狭間でやや中途半端な位置付けになりつつあるような気がする。
方向性が見えてくるあたりまで、我が愛用の三代目が寿命を保ってくれることを祈る他ない。
2013年02月20日
ガラケーは死なず
コンパクトデジカメに関する覚書と関連して、もう一つ。
年末に、携帯電話の電池パックを買い換えた。
遅すぎるケータイ導入から5年近く。本体機能には何の不都合もないが、電池パックが劣化してきた。
そもそも持ちたくて持っているわけではなく、緊急連絡と世間様の動向に合わせるための所持なので、通話もメールも使用頻度は極端に低い。
日常的には、ほとんど時計代わりである。
そんな使用状況なので、ながらく週に1〜2回の充電で十分だった。
しかしさすがに5年近く経つと電池もヘタってきて、ほとんど使わなくてもほぼ毎日充電しなければならなくなってきた。
ここからはおそらく、つるべ落としに劣化が進行するのだろう。
同系の機種では電池の寿命末期に「餅のように膨らむ」という症状もあるようだ。
本体機能に影響が及ばぬうちに、早めに対処しなければならない。
その際の選択肢として一般的には、
1、電池だけ交換
2、本体ごと交換
3、スマホ導入
以上三つが考えられる。
ショップに行けば当然のように2か3を勧められるだろう。
私の場合は何のためらいもなく「1」の電池だけ交換である。
通信や読書端末、コンパクトデジカメの先行きと、自分なりの関わり方の先行きが見えるまで、当面あと2〜3年は現状で十分だ。
電池パックは純正品なら3000円程、安いものなら1000円くらいからあるようだが、ここは品質優先で純正品を購入することにする。
ケータイショップには数年前の機種の電池パックの在庫など置いていないようなので、いきつけの家電量販店に立ち寄った際、様子をうかがってみる。
レジ近くのショーケースの中に、目指す型番と思しきものを見つけたのだが、位置関係がなんとも微妙である。
電池パックが並べられたショーケースが、店内のケータイショップと、量販店のレジのちょうど中間くらいにあって、どちらの管轄なのかよくわからない。
とりあえず量販店のレジで聞いてみる。
「すみません、ケータイの電池パックをお願いしたいんですけど……」
「ケータイ関連は、右手にあるショップの方でお願いします」
あ、そうですか。
次にショップの窓口で聞いてみる。機種変更の話に持っていかれるとウザいので単刀直入に言う。
「すみません、電池パックの交換 だ け お願いしたいんですけど……」
「それでしたら、あちらの窓口でお願いします」
どうやら契約以外は別の担当になっているらしい。
指定された場所で聞いてみると「電池パックは在庫がないので、量販店側で聞いてくれ」と言われてしまった。
絵にかいたようなタライ回しである。
どうどう。
深呼吸、深呼吸。
ワタシハモウオトナ、ワタシハモウオトナ……
生来、極めて短気な質である。
年齢とともに多少忍耐は身に付けてきたものの、頭に血が昇るハードルは相変わらず低い。
十年前なら確実にキレているケースだが、バカなりに多少は学んだこともある。
キレたところで不愉快の総量が減少することはなく、むしろ増加する。
自分も他人も何一つ得になることはない。
努めて平静をたもちながら、それでも言うべきことは言わねばならない。
量販店のレジに再度向い、さっきとは違う店員さんを捕まえる。
自分がそこにあるショーケース内のケータイ電池パックを所望であること、先ほどこちらでその旨質問するとショップに行けと言われたこと、ショップ内で二か所を回って話を聞くと「量販店側で聞け」と言われ、振り出しに戻った顛末を懇切丁寧に説明した。
店員さん平謝り。
すぐにショーケースを開錠し、型番を確認して包んでくれた。
やっぱりオトナはキレちゃいけませんね。
年末に、携帯電話の電池パックを買い換えた。
遅すぎるケータイ導入から5年近く。本体機能には何の不都合もないが、電池パックが劣化してきた。
そもそも持ちたくて持っているわけではなく、緊急連絡と世間様の動向に合わせるための所持なので、通話もメールも使用頻度は極端に低い。
日常的には、ほとんど時計代わりである。
そんな使用状況なので、ながらく週に1〜2回の充電で十分だった。
しかしさすがに5年近く経つと電池もヘタってきて、ほとんど使わなくてもほぼ毎日充電しなければならなくなってきた。
ここからはおそらく、つるべ落としに劣化が進行するのだろう。
同系の機種では電池の寿命末期に「餅のように膨らむ」という症状もあるようだ。
本体機能に影響が及ばぬうちに、早めに対処しなければならない。
その際の選択肢として一般的には、
1、電池だけ交換
2、本体ごと交換
3、スマホ導入
以上三つが考えられる。
ショップに行けば当然のように2か3を勧められるだろう。
私の場合は何のためらいもなく「1」の電池だけ交換である。
通信や読書端末、コンパクトデジカメの先行きと、自分なりの関わり方の先行きが見えるまで、当面あと2〜3年は現状で十分だ。
電池パックは純正品なら3000円程、安いものなら1000円くらいからあるようだが、ここは品質優先で純正品を購入することにする。
ケータイショップには数年前の機種の電池パックの在庫など置いていないようなので、いきつけの家電量販店に立ち寄った際、様子をうかがってみる。
レジ近くのショーケースの中に、目指す型番と思しきものを見つけたのだが、位置関係がなんとも微妙である。
電池パックが並べられたショーケースが、店内のケータイショップと、量販店のレジのちょうど中間くらいにあって、どちらの管轄なのかよくわからない。
とりあえず量販店のレジで聞いてみる。
「すみません、ケータイの電池パックをお願いしたいんですけど……」
「ケータイ関連は、右手にあるショップの方でお願いします」
あ、そうですか。
次にショップの窓口で聞いてみる。機種変更の話に持っていかれるとウザいので単刀直入に言う。
「すみません、電池パックの交換 だ け お願いしたいんですけど……」
「それでしたら、あちらの窓口でお願いします」
どうやら契約以外は別の担当になっているらしい。
指定された場所で聞いてみると「電池パックは在庫がないので、量販店側で聞いてくれ」と言われてしまった。
絵にかいたようなタライ回しである。
どうどう。
深呼吸、深呼吸。
ワタシハモウオトナ、ワタシハモウオトナ……
生来、極めて短気な質である。
年齢とともに多少忍耐は身に付けてきたものの、頭に血が昇るハードルは相変わらず低い。
十年前なら確実にキレているケースだが、バカなりに多少は学んだこともある。
キレたところで不愉快の総量が減少することはなく、むしろ増加する。
自分も他人も何一つ得になることはない。
努めて平静をたもちながら、それでも言うべきことは言わねばならない。
量販店のレジに再度向い、さっきとは違う店員さんを捕まえる。
自分がそこにあるショーケース内のケータイ電池パックを所望であること、先ほどこちらでその旨質問するとショップに行けと言われたこと、ショップ内で二か所を回って話を聞くと「量販店側で聞け」と言われ、振り出しに戻った顛末を懇切丁寧に説明した。
店員さん平謝り。
すぐにショーケースを開錠し、型番を確認して包んでくれた。
やっぱりオトナはキレちゃいけませんね。