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2013年03月23日

webで確定申告書作成

 先週、無事確定申告を終えた。
 ここ数年、ずっとフリーの申告書作成ソフトを使っていた。
 確定申告に関する基本情報を入力するだけで、自動計算で申告書のサンプルを作成してくれるため非常に便利だったのだが、昨年からダウンロード版が配布されなくなり、今年ついにweb版の公開もなくなってしまった。
 まあ、色々事情があるのだろう。
 仕方なく、国税庁のサイトの確定申告書作成コーナーで入力してみた。

 結論から言うと、そこそこ使いやすかった。
 多少入力説明に煩雑な所はあったが、国のやることなのである程度説明過多になるのはやむを得ないのだろう。
 なにより「国税庁自身がこのような申告書になると言っているのだから、これで文句はないだろう」という安心感があるのが良い。
 欲を言うなら、入力画面まるごとフリーソフトとしてダウンロードできるようにしてくれると、空き時間にちょこちょこ入力作業が進めやすいのだが。。。

 確定申告については、去年も一度与太話を書いたことがある。
 「税金の本質はみかじめ料と同じである」という認識は今も変わっておらず、むしろ強化されつつある。
 脱税する程のマメさはなく、そもそも収入が低いので支払い済みの税金も微々たるものだから、申告は還付狙いでごくまっとうに行う。
 所得税として支払っている額こそ少ないものの、年金や健康保険など、名前を偽装した「実質的な税金」はけっこう過重だ。
 年金など、ほとんど詐欺であることがはっきりしているのだから質が悪い。
 まあ、払ってはいるが、「盗られている」という意識は拭いがたくある。
 3.11以降、日本という国は基本的に国民の生命と財産を守らない国ではないかという疑問がますます強化されつつある今日この頃。
 合法的なみかじめ料を、好き放題に盗られっぱなしの庶民であっても、せめて反骨精神だけは保っておきましょうね。

 ということで、今年もそーゆーイメージトレーニングに適した本を読み返しながら、三月は過ぎていく。。。


●「土壇場の経済学」青木雄二 宮崎学(幻冬舎アウトロー文庫)
 ナニワ金融道の故・青木雄二と、突破者・宮崎学の最強タッグである。
 初出は90年代末なので、さすがに取り扱っている事案や法律には時代を感じるが、ゼニに心まで支配されないためのノウハウが、きわめて具体的なテクニックで紹介されている。
 この本の精神を自分なりにまとめるなら、

・ゼニで死ぬな! 死ぬぐらいなら踏み倒せ!
・業者とのゼニの貸し借りは経済行為に過ぎない。そこに道義を持ち込む必要は全くない!

 こんなところであろうか。
 90年代より更に経済状態が悪化した現在、再読する価値のある一冊だ。


●「できるかなV3」西原理恵子(角川文庫)
 冒頭は30ページにわたって、現代日本最強の無頼派・サイバラによる非常に悪質な脱税のススメである。「毎日かあさん」とは一味違う極道ぶりが、いかんなく発揮されている。
 追徴金1億円をヤクザそのものの手口で値切り倒し、ついに2千数百万まで圧縮することに成功する姿は、笑いを通り越して痛快そのもの。
 ここまで国税にケンカを売ったらタダではすまず、この本の一般読者が参考にできる手口は一切無いと断言できるのだが、それを貫徹して面白おかしくマンガに描いてしまう所に、とてつもない凄みを感じる。
 数あるサイバラ作品の中でも屈指の出来だと思う。
posted by 九郎 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 電脳覚書 | 更新情報をチェックする

2013年11月19日

MD卒業、その後

 一年前、遅ればせながらMD卒業という記事を書いた。
 その記事で以下の商品を紹介した責任上、以後の顛末も書いておきたい。


●8G タッチパネルMP4プレーヤーYTOM5007

 結論から言うと、ネットでの噂通り耐久性に難ありだった。
 機能は豊富で音質的にも問題なく、気に入って使っていたのだが、購入から一年、ちょうど保証期限が過ぎたあとのタイミングで、イヤホンジャックに接触不良が出た。
 出先で大雨に降られ、物凄く多湿な環境においた直後のトラブルなので、それが原因かもしれないが、同時に持っていたガラケーとデジカメは無傷だった。
 全く聞こえないわけではないのだが、ある音域が出なくなり、音楽鑑賞には使えなくなってしまったのだ。
 その他の機能は全て生きている状態なので、捨てるに捨てられないのがまたもどかしい(苦笑)
 購入価格約5000円で一年間使えたと考えると、まあ「銭失い」というほどではないかとも思うが、正直ビミョーな買い物になってしまった。

 仕方なく、ウオークマンを買い直した。

●SONY ウォークマン Eシリーズ <メモリータイプ> 2GB NW-E062

 近所の家電量販店で在庫処分特価5000円。
 値段は同じだが、容量・機能ともに少なくなる。
 しかしまあ、腐ってもソニーなので耐久性は上掲のものより期待できるだろう。

 数ヵ月使用してみた所では、シンプル機能(画像も動画もタッチパネルもなし)で音質も高く、非常に使いやすい。
 とくに気に入ったのが、付属のイヤホン。
 私は耳の形が独特なのか、一昔前のイヤホンはポロポロ外れてばかりで、まともに使えた試しがなかった。
 仕方なく耳たぶに引っ掛けるタイプのものを別途購入して愛用していたのだが、このウオークマン付属のイヤホンは外れることなく使えて、ちょっと嬉しかった。
 別売りのケーブルを用意すれば、MD音源も(アナログを一回通すことにはなるが)録音して取り込むことができるようで、なるべくリーズナブルにMDからの完全卒業を果たすには、良い選択肢だと思う。
 前からなんとかしたいと思っていたカセットテープのデジタル化も、これで行けそうだ。

 はじめからこちらにしておけば良かったのだが、一年前なら特売はしていなかったしなあ。。。
posted by 九郎 at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 電脳覚書 | 更新情報をチェックする

2014年03月22日

XPサポート終了対応

 WindowsXPのサポート終了が目前に迫っている。
 一方的な話でムカつく。
 5年ぐらい前まで普通に売っておきながら、まだ十分動いている期間にサポート打ち切りか。
 XPからの買い替えがあまり進んでいない理由をもう一回ちゃんと考え直せ糞MS。

 ……と、ひとしきり毒を吐き、少し冷静になったところで記事を書く。

 現在私が使用しているデスクトップ、ネットブックともにXP。
 どちらも6年前に購入し、徐々に動作が重くなってきていた。
 そもそもHDDの寿命の目安が五年くらいと言われているので、買い替え時期ではあった。
 一年ほど前から「次に何か故障が出たら買い替え」と決めていたのだが、幸か不幸か意外とトラブルなく今に至り、やや時期を逸してしまった感がある。
 サポート終了後のXP機の使用も、ネットにつながなければ大した危険はないだろうけれども、ブログやメール対応で何らかのネット接続機は必要だ。
 ただ、デスクトップと小型ノートを同時に買い換えるのは予算的に厳しい。
 さて、どうするか?

 ということで、とりあえずkindleを買った。


●Kindle Fire HD 7タブレット 8GB

 言わずと知れたamazonの廉価版タブレットである。
 私が現在ネットブック(←死語?)で必要としている機能、ネット接続、画像閲覧、電子書籍閲覧、文書入力等を、まあなんとかこなしてくれそうな選択肢の中では、最もリーズナブルな機種だ。

 一週間ほど使用してみて、だいたい感じがつかめてきた。
 メリットはとにかく安く、軽量小型であること。
 腰痛持ちとしては、この手軽さは非常に嬉しい。

 デメリットは、端末が安いことと引き換えに、発売元であるamazonでせっせと買い物をすることを前提にした作りに特化していることだ。
 ぶっちゃけ、「amazonのお買いもの端末」という色合いが非常に強いので、その点が気にくわない人も多いと思う。
 しかしまあ、わかって使う分には便利であるし、使える無料アプリも多いし、著作権の切れた名著の数々が無料本として大量に用意されているので、デメリットと言っては失礼にあたるかもしれない。

 とくに無料本は本当に便利だ。
 当ブログのテーマに沿って言えば、小泉八雲や夢野久作、宮沢賢治、柳田国男、折口信夫が読み放題という環境が与えられるわけで、これだけでも十分元は取れているとも言える。
 さっそく再読しているのが、「耳無芳一の話」「遠野物語」「春と修羅」「ドグラ・マグラ」。
 何冊も本を抱えなくとも、その時の気分で開けるのは嬉しい。
 すでに所蔵していたPDFの電子書籍も、なんとかストレスなく読めている。
 読書端末としてはさすがに優秀だ。
 私が数ある選択肢の中からkindleを選んだ一番大きな要因が、こうした電子書籍の世界を満喫したかったという点にある。

 今後10年と待たず、出版の世界に大変動が起こるのはまず間違いない。
 私は「紙の本」をこよなく愛する人間であるけれども、そうしたノスタルジーとは関わりなく、世は変わり、本も変わっていく。
 すでに各駅前の繁華街から、本屋やCD屋は姿を消しつつある。
 かつて街の印刷屋さんや写真屋さんが、デジタルの大波に飲まれ、信じられないほど短期間で消滅したのと同じことが、遠からず出版の世界でも必ず起こる。
 そなえよ、本を愛する皆の衆。 



 文書作成にはさすがにキーボードが欲しいので、対応しているカバー付きキーボードをいずれ購入しようと思っている。
 それをプラスしても総額二万程なので、コスパはとにかく高い。
 
 さて、優先順位の高いネット接続機はなんとかなった。
 デスクトップはどうしようか……
 CG関連のフリーソフトを各種使っているので、なるべくそのまま移行できるのが望ましいのだが。
posted by 九郎 at 20:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 電脳覚書 | 更新情報をチェックする

2014年03月29日

マンガ表現の近未来「電脳マヴォ」

 kindleでの読書を続けている。
 amazonで提供される、著作権の切れた青空文庫の無料本や、既に所蔵していたPDF書籍が中心だが、マンガももちろん読んでいる。
 よく読んでいるのが、以前からずっとチェックしていた編集家・竹熊健太郎さんが主催するweb雑誌「電脳マヴォ」掲載のマンガだ。
 竹熊健太郎さんは1989年からスピリッツで連載されていた「サルでも描けるまんが教室」(略称「サルまん」)が代表作で、近年はマンガの近未来について極めて刺激的な発言を連発している。
 主な著作は以下の通り。


●「サルまん サルでも描けるまんが教室 21世紀愛蔵版 上下巻」相原コージ/竹熊健太郎(BIG SPIRITS COMICS)


●「私とハルマゲドン」竹熊健太郎 (ちくま文庫)
●「篦棒な人々ー戦後サブカルチャー偉人伝」竹熊健太郎(河出文庫)

 余談になるが、実は竹熊健太郎さんとはほんのわずかながら縁がある。
 2007年に月刊IKKIで短期間連載されていた続編「さるマン2.0」で、気持ち悪くてかわいいキャラクター(略称きもかわ)のデザイン募集をしていたことがあり、私の応募作も作中で紹介していただいたことがあるのだ。
 昔大好きだったマンガの続編に、一コマだけではあるけれども関与できたことにちょっと感動してしまったことを覚えている。

 その当時からずっとご活躍を追っていたのだが、最近の「電脳マヴォ」掲載作のレベルの高さ、竹熊さんの発言の過激さ、ぶっちゃけぶりには目を見張るものがある。
 一旦覚悟を決めた人間のパワーは底知れないのだ。
 マンガ好きの皆さんはぜひ一度、「マヴォ」や竹熊さんのtwitter、サイトをのぞいてみてほしい。
 ビッグネームの極上の異色短編や、新人の実験作など、いわゆる「売れ線」とは全く違った強烈な価値観に触れる絶好の機会になると思う。

 電脳マヴォ
 竹熊健太郎twitter
 たけくまメモMANIAX

 とくに、往年の「サルまん」ファンは必見である。
 何しろ、つい先ごろtwitter上で竹熊さんご本人が「マヴォはサルまん3.0である」という主旨の宣言を行っていたのだから。


 kindleという端末でマンガ読書を重ねてみて、個人的に感じたことを少しまとめておきたい。
 
 まずは端末のサイズについて。
 文字の本を読むだけならばスマホも十分使えるのだろうけれども、「絵を楽しむ」という要素があるマンガ読書には、やはり最低でも7インチの画面が必要だと感じる。
 このサイズがあれば、だいたい文庫本1ページがおさまる程度の面積が確保されているので、あちこちスクロールする必要がなく、既存の作品を読むのにもストレスが少ない。
 ただ、見開きページを一目で見るには、この画面サイズでも文字が判読できないほど縮小せざるを得ない。
 通常のマンガ本や雑誌面と同様、2ページを一気に表示させるにはそれなりの面積の画面が必要になるが、その場合は移動中でも手軽に開ける「携帯端末」という範疇からははずれる。
 「紙の本」の斜陽がいよいよ顕在化してきた昨今、今後のマンガはスマホや小型タブレットなどの携帯読書端末で閲覧しやすい形に傾斜していくのではないだろうか。
 そうなるといくつかの点でマンガの作画作法に変化が生じる可能性が高い。

 これまでのマンガ表現の主流は、B5サイズの雑誌に安価な紙質と印刷で掲載し、後に単行本にまとめられることを前提にしてきた。
 画面作りは基本的には「B5サイズでの印刷」向けになっており、それを元に原稿サイズや描き込みの度合いも進化してきた。
 日本のマンガの質的なピークであったと思われる70年代、コマ割りは4段組が基本だった。
 その後、絵柄の流行が写実的になり、作画密度が高くなってくると、3段組が主流になった。
 今の時点で携帯読書端末に表示させてみると、4段組時代の作品は、さすがに絵も字も小さすぎて読みにくい。
 現在主流の3弾組作品でも、細かな線による描き込みや、緻密なスクリーントーンによる表現は、意外と見づらい。
 線による描き込みやスクリーントーンは、紙に印刷したときにハーフトーン(グレー)を美しく出すことを前提にした手法だが、液晶画面との相性は今ひとつだ。
 また、web作品を閲覧する場合、数十巻に及ぶような長編作品は、掲載も閲覧も難しい。
 せいぜい数十ページまでの短編や、最大でも単行本一冊程度までがストレスなく読むことのできる「ほどよい長さ」ということになると思う。

 日本のマンガが主にモノクロであることや、数十巻に及ぶ大長編作が多いことも、全て「安価な印刷の紙の本」という大前提があってこそだ。
 もっと言えば、「ページ」という概念そのものが「印刷された紙の本」を前提にしている。
 web配信して液晶画面で見るだけで完結し、間に「紙への印刷」を挟まないならば、モノクロである必要はないし、全く違った原稿作りの作法が生まれてくるだろう。

 web配信と紙の本への移行を両立させるなら、だいたい以下のような形に落ち着くのではないだろうか。
●原稿は基本的に3段組で、見開きは多用しない。
●線やトーンによる描写はなるべくシンプルに。カラーでもOK。
●短編がベター。長くても単行本一冊〜数冊程度。

 既存の作品でイメージするなら、ちょうど貸本マンガ時代の段組や作画密度が適当になってくるかもしれない。

 また、以下の点も将来的には重要になってくるかもしれない。

●翻訳して海外への配信も視野に入れるなら、「横書き、左開き」で最初から制作する。


 以上、現時点での覚書として残しておく。
posted by 九郎 at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 電脳覚書 | 更新情報をチェックする

2014年04月05日

Kindleをノートパソコンのように使う

 kindleに対応したキーボードを購入した。
 手帳スタイルのカバー兼スタンドにもなり、セットすると超小型のノートパソコンのような見た目になる。
 製品本来の使用法とは多少ずれるので、独自のバランスを求めて試行錯誤しなくてはならない。


●Amazon kindleFireHD7 ワイヤレスキーボード付きスタンド/手帳型ケース(minisuit)

 キーボードはけっこうニーズがあると思うのだが、amazonのkindleショップ純製品では見当たらない。
 仕方がないのでレビューを頼りに対応していそうな製品を、おそるおそる購入し、しばらく使ってみた。

 十分使い物にはなる。
 レビューに書いてあったとおり、マニュアルは薄っぺらな紙一枚だけだったが、一応日本語のものも同封されていたので問題なく使い始めることができた。
 まだちょっとてこずっている面もある。
 これまでずっとマウス(またはタッチパッド)とキーボードの操作になれてきたので、タッチパネルとキーボードの組み合わせにもどかしさを感じている。
 とくにコピペの手順はまだ完全マスターできていない。
 しかし振り返ってみれば、昔長らく使っていたワープロ専用機時代はマウスなどなく、コピペもさほど頻繁に使わずに文書入力していた。
 最近でもポメラ使用時にはそんな感じなのだから、慣れればなんとでもなる。
 とにかく一週間ほど我慢して使えば大丈夫になるはずだ。

 文書入力には、とりあえず無料アプリを使っている。
 元々XPサポート終了対応で、なるべく安上がりにネット接続でき、読書や文書入力ができるモバイル端末を絵に入れることが目標だったので、これで一応達成できたことになる。

 あとは使い倒すのみ。
posted by 九郎 at 06:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 電脳覚書 | 更新情報をチェックする