2012年05月30日

素人が帆船模型に手を出すには 4

 映画「パイレーツオブカリビアン」のシリーズや、マンガ「ワンピース」人気で、海賊船のおもちゃも増えている。
 実在の船にこだわらなければ、手ごろな帆船模型を映画や漫画の関連商品から探す手もある。
 私はあまり好みではないのだが、「立体パズル」の類なら、素人でも手を出し易いと思う。

 数ヶ月前におもちゃ売り場で目に付いたのが、以下の商品。


●メタリックナノパズル ブラックパール号 TMN-11

 薄くて精密な金属板パーツを組み合わせて、手のひらサイズの「ブラックパール号」を完成させることができるもの。
 売り場に完成見本があって、出来の良さにびっくりした。
 値段も1200円程で手ごろ。

 その時は他に買いものの予定があったので「ま、次でいいか」とスルーしたら、次に行ってみると売りきれてしまっていた。
 だから自分では作っていないので確かなレビューは出来ないが、かなり視力と手先の器用さは要求されると思います。
posted by 九郎 at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2012年08月05日

夏休み 船の工作キット紹介

 夏休みに入った頃から、「船 工作 夏休み 海賊」などのキーワードで検索し、拙ブログにたどり着く皆さんが増えてきています。
 毎年、雛祭、端午の節句、七夕の頃にも、おりがみネタでたくさんの皆さんに訪問していただいてきましたが、昨年の夏休みに「船の工作」を記事にしたところ、ご好評をいただいているようで嬉しいです!

 船の工作や海洋テーマの記事は、カテゴリでお読みいただけます。
 
 昨年は、以下に紹介する工作キットをネタに、船の工作を二つやってみました。


●「海賊船キット(海洋ものがたり)目指せワンピース【ひとつなぎの大秘宝】」エコール教材 

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 夏休みの工作にまずは普通の海賊船を!

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 夏休みの工作「鉄甲船」ようやく完成!

 今年に入ってから、まだ作例を完成させるには至っていないのですが、なかなか楽しそうな船の工作キットを二種類見つけたので、ご紹介です。


●「自由工作キット シップ6」加賀谷木材
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 昨年紹介の工作キットは、いかにも「工作」という感じの仕上がりですが、こちらは多少リアルな感じの完成品が作れるようです。
 同セットで、箱写真のような6種類の船の中から一つ選んで作ることができます。
 各種棒や角材がたっぷり入ったセット内容なので、工夫次第でそれ以外にも自由に作れます。
 小学校高学年以上で、図工の得意な人向けですね。
 工作から一歩進んで「模型」に近づいていきたい人にお勧めです。


●「自由工作キット ペットボトルシップ」加賀谷木材
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 ボトルシップというと、ちょっと難易度が高そうなイメージがあると思いますが、このキットはさほど難しくなく、雰囲気のある作品が完成させられます。
 このキットを入り口に、本格的なボトルシップ制作に進んで行くことも、十分可能だと思います。

 記事中紹介したキットは一応amazonのリンクを貼ってありますが、お近くのホームセンターやスーパーの夏休み工作コーナーで、もう少しお安く売っている場合があると思います。
 夏休み後半になると、更に値引きもありかもしれません。

 今年もできれば、何か一つ「船の工作」を夏休みの間に完成できたらいいなと思っています。
 あまり期待しないでお待ちください(笑)
posted by 九郎 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2012年08月19日

補陀落渡海船

 前回記事で紹介した補陀落渡海船のイラストは、ざっくりしてイメージで描いたものなので、実際に補陀落渡海に使用された小舟とは形状が異なる。
 熊野の那智の浜から船出したと伝えられる渡海船は、例えば有名な那智参詣曼荼羅などで、図像下部中央の浜辺に描かれている。
 那智参詣曼荼羅には様々なバリエーションがあるのだが、例えばこのように描かれている。

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 古い絵図なので再現度の高い写実的な絵柄ではないが、舟の特徴はほぼ漏らさず描写されていると思われる。
 船体は漁船のような小舟で、中央に茅葺入母屋屋根のような屋形が建てられている。
 その屋形の中央からは帆柱が立ち、清浄な白い帆が立てられている。
 那智参詣曼荼羅のバリエーションは、補陀落渡海船についていえば、この白帆の部分に一番異同が現れやすい。
 代表的な例では、帆の真ん中に「南無阿弥陀仏」と墨書されている。
 補陀落渡海船は、阿弥陀如来の仏国土である西方極楽浄土に向かう船ではなく、南方の観音浄土に向かう船だ。
 だから帆の真ん中に「南無阿弥陀仏」と書いてあるとちょっと首をかしげたくなるところだが、観音菩薩は阿弥陀三尊にも表現される通り、阿弥陀如来の脇侍なので、一応の理屈は通っている。
 とりわけ異様で目を引かれるのは、屋形の、おそらく四方に設けられた朱の鳥居と、周囲にズラッと並べられた同じく朱の卒塔婆だ。
 渡海行者はこの屋形に外側から封じ込められた形で海に流されるのだが、その意味を強調するような異様なデザインだ。

 この船を実際に再現したものが、補陀落山寺に奉納されている。
 私も現地に行った時に再現船を見て、確か写真にも撮ったはずなのだが、ちょっと今手元には残っていないようだ。
 興味のある人は「補陀落 渡海 船」等のキーワードで画像検索してみると、かなりの数がヒットするので、試してみてほしい。
 何度か拝観してみた感じでは、決して写実的とは言えない絵図を元に、実際に水に浮くよう合理的によく再現されていると思う。

 ただ、いくつか疑問に思うところもある。
 一番大きな疑問点は、船の側面の朱の鳥居が、前後のものより二回りくらい小さく再現されていることだ。
 たしかに絵図を見ると、側面の鳥居はやや小さく見えるものもある。
 しかしそれは、遠近法を駆使した写実表現ではない古い絵図を、写実表現に慣れた現代人の目で見るからそのように感じるのではないだろうか?
 中世の絵図の描き手のイメージとしては、四方の鳥居は同じ大きさに表現したかったのではないか?
 古い絵図の好きな絵描きのハシクレとしては、そのように直感している。

 もう一つは白帆のことだ。
 絵図では屋形の側面に、斜めに流す形で表現されているが、再現船では屋形前方の斜面に被せるように設置したようだ。
 これは、面のつながりから言って絵図の通りにすることが困難だったから、再現船では前方に流したのだと思う。
 しかし、そもそもこの渡海船はどこかの目的地に向けて、船を操りながら航行するためのものではなく、ただただ潮の流れで漂うためのものなのだから、帆に実用性は無くてもかまわなかっただろう。
 私はこの白帆は「帆」というよりは「幟」に近いものだったのではないかと想像している。
 幟であれば、屋形の片方に斜めに風で流れても、立体構成上の不都合は生じない。

 以上のような考察を元に、自分なりの渡海船の再現図を描いてみた。

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 描きあげてから見返すと、船首はもう少し短く、船尾はもう少し長くした方が良かったかもしれない。

 最近刊行された本の中でも、新しい解釈の渡海船の再現図が掲載されていた。 

●「週刊 日本の世界遺産&暫定リスト」2012年 5/27号(朝日新聞出版)

 この本の再現図では、従来は屋形中央あたりから突き出していた帆柱を、屋形の前方に配置することによって「帆」としての実用性も両立させていて面白い。
 紀伊半島南部の参詣マップとしても、よくまとまっているのでお勧めだ。
posted by 九郎 at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2012年08月27日

夏休みの工作「補陀落渡海船」

 そろそろ終わりに近づいた夏休み、当ブログでも「夏休み 工作 舟」などのキーワードで検索して来られる皆さんが、たくさんおられます。
 春先には「おりがみ 雛人形」「おりがみ 兜」、それが終わると「七夕 飾り」、そして夏休みには「工作 舟」と言うことで、本来は地味な神仏のお話をカタるブログなんですけど、年に何回かは普段以上のアクセスをいただく時期があります(笑)

 去年の夏休みは舟の工作を二つ完成させました。
 今年も何か作ってみたいけど、あまり時間がとれない……
 でも何か一つは作りたい。
 できれば、入手してある↓このセットを作ってみたい。


●「自由工作キット ペットボトルシップ」加賀谷木材
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 などと考えていたのですが、「やっぱりどうせ時間のない中作るのなら、縁日草子っぽいネタを……」と再び迷い、結局「補陀落渡海船をボトルシップにできないか?」と方針を立てました。

 で、暇を見つけてはゴソゴソ作り、ようやく船本体だけは完成しました。
 後は瓶に封入する作業工程に入るわけですが、8月中に工作に仕える時間はもう無くなってしまい、仕方なく船部分だけ紹介しておくことにします。

 まずは、絵図に見られるようなアングルから。

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 サイズ(小ささ)がわかるように、500円硬貨を並べてみると、こうなります。
 たぶん皆さんがパソコンのモニターで見ている画像より、実物は小さいです。

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 その他の方向から。

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 いずれ瓶に封入するつもりなので、帆柱と帆はまだ固定していません。
 帆は「南無阿弥陀佛」の文字を行書体8ポイントでプリントアウトし、その用紙をカットして使っています。
 このカテゴリ「海」の前回記事で考察した通り、「帆」と言うよりは「幟」のようなイメージで再現しています。

 船体は手持ちの端材から削り出したものに、各種角材を張り付けてでっち上げ。
 ニスで薄く着色してから、極細油性ペンで各所に墨入れし、アクセントをつけています。
 屋形部分はバルサ材から削り出して、表面に百均で入手したお弁当用の竹皮を張り付けています。

 作ってみて痛感したのは、眼の衰え!
 読書など日常的にはまだまだ人並み以上に見えているのですが、眼の近くで焦点が合いにくくなっている!
 ヤヴァい!
 年だな……
 ここ数年、絵を描くのもCGが中心だったので気付かなかったけど、もう昔みたいに細かなペン画や図面、パースなんかを描くのはキツくなってるんだろうな……

 それでも幅2mm、厚さ1mmの角材をカッターナイフで割って断面1mm角にしたり、それを組み合わせて鳥居を作ったり、幅1mm、高さ6mmの卒塔婆を屋形の周囲に並べられたのだから、自分を褒めてあげたい気分です!

 すみません。今年の工作は、ネタも工作レベルも、まったく子供向きではありませんね……

 いつになるかわかりませんが、最終的にはボトルシップの形に仕上げたいと思っています。
 今年の夏休みの工作はここまで!
posted by 九郎 at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2013年09月10日

秋風港街

 神戸元町の書店「海文堂」が、今月いっぱいで閉店するという。
 原因はやはり営業不振。来年の創業百年を目前にしての終幕とのこと。
 学生時代からたまに足を運んでいた書店だ。品揃えに面白みがあって、他の大型書店にない雰囲気が好きだった。
 すぐ近くを南京町や高架下商店街が通っていて、休日の散歩で立ち寄るのにぴったりだった。
 その名のとおり海事関係が充実していたので、近年はこのカテゴリの参考図書を物色しに行くことがよくあった。

 出版不況が取り沙汰されて既に久しい。
 ネット通販や電子書籍の充実とともに、街の書店が先細りになっていくのは、もう止めようがないだろう。
 デジカメの普及とともに街の写真屋さんが消滅してしまったこと、PCの普及とともに街の印刷屋さんが消滅してしまったのと同じことが、これから数年間でバタバタと進行していくだろう。

 ともかく、老舗中の老舗の閉店だ。思い出のある人は、9月中に「お別れ」をしに行くことをお勧めしたい。


 神戸と言えば、メリケンパークで野外展示されていた帆船・サンタマリア号の再現船も、老朽化と維持費を捻出できなくなったことが原因で撤去されてしまったそうだ。
 90年代初頭から震災にも耐え、ながらくメリケンパークの「顔」だったと思うのだが。。。
 港街神戸のイメージを担ってきた要素が、少しずつ落葉するように抜け落ちていくようで、寂しさを感じる。

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posted by 九郎 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする